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スタートアップにおけるCTOの役割

株式会社OneSmallStep代表取締役CTO改め、CEOの西(@_takeshi_24)です。
2020年10月でOneSmallStepに新たにメンバーが加わりました。

それに伴い、私をはじめ、メンバーの役割を再構築しました。

CTOだった私は、代表取締役CEOに。

デザイナの安武 聡太(@sippony)がCDOに。

新たにジョインしたエンジニアの山田 亜樹(@akiy_8)が私に代わってCTOになりました。

新しい体制の株式会社OneSmallStep(@1SmallStep2020)と、共感で未来の仲間と繋がる(けど、なかなか繋がらない)マッチングプラットフォームFLAPTALK(@FLAPTALK_JP)をどうぞよろしくお願いします。

※ちなみに、エンジニア第1号だからCTOに任命したわけではありません。
ずっと仕事をしてきて、彼女ならCTO任せられると判断し、CTOを引継ぎました。

CxOの役割とは何か?

CxOの役割は様々ありますが、未来を作ることにコミットすることがCxOの役割だと思っています。

CEOであれば、経営の目線から会社の未来と、そこから逆算して、今のあるべき姿を描く。
CDOであれば、デザインの目線から会社の未来。
CTOであれば、技術の目線から会社の未来。

現在にコミットしているだけでは、会社は前に進みません。
未来を描き、経営的な視点も持って、会社の今がどうあるべきかを定義し、社内外に示します。

スタートアップにおけるCTOの役割とは何か?

私は2013年ごろから、現在のOneSmallStepも含めて、3社で取締役CTOを務めてきました。
そして現在数社で社外CTOとして、新規事業の立ち上げや、エンジニア組織の立ち上げに関わっています。

そんな私が思う"スタートアップにおける"CTOの役割や必要とされる能力を、引継ぎも兼ねて、こちらのnoteにまとめてみることにしました。

深い技術力よりも広い技術力

会社の事業領域、フェーズによって求められるスキルは様々です。

特定の技術領域に特化したテック系スタートアップの場合は、特定の技術のスペシャリストであるケースが多いように思います。
しかし、一般的なITサービスを展開する事業系スタートアップのCTOの場合、必要なのは高い技術力だけではありません。

1つの特化した深い技術力ではなく、1つのサービスを形にするための幅広い領域の知識が求められます。

フロントエンド、バックエンド、インフラ、ネイティブアプリなど、広い技術的な知見を持ち、アプリケーションの形に拘らず、サービスが実現したい未来に対して、最適な仕組みを提案し、形にしていく力が必要です。

ITの領域は多岐に及ぶので、すべての領域において専門的な知識を深めることは不可能です。
深い技術については将来的に領域ごとのテックリードとなるような人材を採用もしくはパートナーとして一緒に進めていくことを前提に、幅広い知見をもち、共通言語で各領域のエンジニアとコミュニケーションをとれることが重要です。

組織の成長によって役割が変わってくる

サービスも組織もまだこれからというフェーズではCTOは1人目のエンジニアとして、サービスの開発にコミットすることが主な役割です。

ユーザーの声を聞きに現場に行ったり、ユーザーにサービスの説明に行くこともあります。
幅広い役割が求められます。

サービスの形になってくると、サービスをスケールし安定的に提供するために、CTOに求められる役割も代わってきます。

エンジニアが増えてくると、実際の開発の作業をすることは基本的になくなり、全体の組織作りやマネジメントの作業が増えてきます。

サービスの形が定まってくると、特定の技術領域の深い知見が求められるようになるかも知れません。

スタートアップのCTOは、フェーズごとに自分が組織の中でどのように役割を果たしていくのかを考えておかなければなりません。

組織やサービスが成長していく中で、最適な人材にCTOのポジションを交代することも必要です。

スキルアップと会社経営の最適なポイントを定める

スタートアップは基本的に資金体力がありません。
資金体力がない中で、結果を出さないと、次の手を打つこともできません。
高い技術を求めてチャレンジするだけでは会社の経営にダメージを与えてしまうことになり兼ねません。

限られた資金体力、人材の中で、会社とサービスを存続させることを前提として、技術選定やエンジニア組織作りが必要です。

しかし守りの技術選定だけでは、エンジニアがスキルアップできません。
それでは中長期的に見ると、お客様に最適なソリューションを提案できなくなってしまいます。
外のエンジニアから見て、入社したい魅力的なエンジニア組織には見えません。

技術と経営両方の視点から最適なポイントを定める必要があります。

経営メンバーとエンジニアの思いをつなぐ

ITが当たり前の社会になり、経営メンバーにCTOがいることが当たり前になりつつあります。

経営戦略とIT戦略は密接に関わっており、切り離して考えることは不可能です。

経営メンバーの思いや、今後の事業戦略をエンジニメンバーに伝え、エンジニアの思いや技術的負債など抱える課題を経営メンバーに伝える。

CTOには経営メンバーとエンジニア双方の思いをつなぐため、それぞれの専門用語を翻訳しながらコミュニケーションを図る必要があります。

エンジニア採用計画をたてる

会社やサービスは数年後どうあるべきか?
そしてそのときにどのような人材が必要か?

必要なときになって採用を始めても手遅れです。
将来の成長を見越し、将来必要となるエンジニアはどのような人材かを常日頃から考え、一歩先のエンジニア採用を進めていく必要があります。

内外に発信する

内部のメンバーに対して、今後の技術の方向性や、エンジニアとしてどのようにキャリアアップができるのかを、示す必要があります。

外部に対しても、自分たちがどのような会社なのか?
サービスを技術的にどう革新していくのか?
エンジニア組織やサービスの魅力を技術の視点から発信して、知ってもらう必要があります。

自分の軸を持つ

いろいろ書いてきましたが、誰かの真似をしてもうまくいきません。
自分らしさとは何か、自分らしく技術やエンジニア組織を成長させていくにはどうすれば良いか?
まずは自分を知ることが大切です。

また、正解がないことに挑んでいかないといけないので、上手くいかない結果をもたらすこともあります。
メンバーと意見が食い違うことも出てきます。
誰もCTOとしての自分を評価してくれず、全ては結果で示すしかありません。

ぶれない軸を持った芯の強さも必要です。

最後に

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株式会社OneSmallStepでは今後も新規事業の立ち上げ、エンジニア組織の立ち上げを外部CTOとしてお手伝いしながら、お客様と一緒に事業と組織を育てて成長させていく外部CTOサービスを提供していきます。
気になった方は是非お問い合わせください。

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共感で未来の仲間と繋がる(けど、なかなか繋がらない)マッチングプラットフォーム「FLAPTALK(フラップトーク)」も現在α版での検証と改善が進んでおり、近々β版としてリニューアル公開予定です!

これからも株式会社OneSmallStepと、@_takeshi_24 @sippony @akiy_8をよろしくお願いします!


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