蒼の彼方のフォーリズム - BLUE HORIZON - #13
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その夜。
「きっ、聞き間違いかもしれないからもう1回!」
「にぃにぃ」
「ははっ、ほんとにかわいいなお前は」
「~~~っ!」
わたしはベッドの上を無呼吸で泳いでいた。
ううん、傍から見たらそう見えるだろうなってだけ。なんでかばんばんと枕や布団を叩かずにはいられなくて、自然とバタ足になっちゃって、息もできなくなる。
ノートPCに映っているのは、昼間の痴態。
小道具一式を返しに行ったときに聞いたんだけど、実はあの様子、わたしのつけていた猫耳に実里によって仕掛けられ