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私をつくった旅と人 -始めの一歩-

小さい頃からずっと続けて来た習い事はたくさんあるけれど、自分の意志で始めた一番最初の趣味って何だろう?

私の答えは「旅」だった

幼い頃から習い事として続けて来たことを無意識に部活動として選び

大会に出たり、発表会に出たり、コンクールに出たり 敷かれたレールの上を走っているような感覚に気づいた高校時代

このレールの先に、何があるんだろう

ふとそんな事を考えた時に感じたあの恐怖を、今でも鮮明に覚えている。

言い表すならば、ブレーキのきかないトロッコ列車に乗っているような感覚

とにかく自己肯定感や自己評価が低かった私は(今でもそうだが)

まわりの優秀な学生たちと同じことをしていても、学校というレールが無くなった瞬間に、何の取り柄も無い私は世間の荒波にでたとたんに埋もれ、轢かれてしまうんじゃないか、、、そんな途方も無い恐怖感に襲われたのだ。

「自分の意志で、何かやってみよう」

「敷かれたレールから外れてみよう」

そう思い立ってからの行動は自分でも驚くくらい早かった。

両親と先生を説得し、中高一貫校だった女子校を出て、単身海外留学へ旅たったことから私の本当の意味での自分の人生は始まった。

初めて行く国として私が選んだのは、ニュージーランド。

なぜか?

当時の留学人気国といえばアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアだったが、まだニュージーランドは行ったことがある人が少なく、倍率が低かった。

つまり、学力の低い私でもなんとかがんばれば手が届きそうな、ありがたい選択肢だったのだ。

それでもやはり、選考基準には達っしなかった私は、1年間事前に語学準備をするという条件付きで、なんとか留学の切符を手に入れた。

それ以来、何カ国に行ったことだろう。

留学を通し、私は自分の力で「旅」という趣味を手にすることが出来た。

他人からしたら、たいしたことじゃないかもしれないけれど、私にとっては自分で決断して初めて得た成果物のような、とっても大事なお守りみたいなものなのだ。

趣味が旅なら、特技も旅なのかもしれない(どこかのドラマで聞いた台詞)

いつどこへ行く時も、決まって何かしらやらかす私。

でもそんな苦労やハプニングが、旅の思い出を一層カラフルにしてくれる。

旅は私に色々なことを教えてくれた。旅の中で出会った人々を通して。

旅は何の取り柄も無かった私に、伝えることの面白さを教えてくれた。

旅の土産話をすることで、私は少しだけ価値のある人間になれた気がした。

自分に取っての備忘録みたいな感覚で、少しずつ、今の私をつくってくれた旅と、その旅を通して出会った人を、シリーズ化的な感じでここに刻んでいきたいと思います。

*私が尊敬してやまないヤマザキマリさん著書の「私をつくった本と旅」からインスピレーションを受けました。