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家族との暮らしを考える

子供が生まれて、住んでいるアパートが手狭になってきたのもあり、新居を探し始めることに。
都心から少し離れて「農村と郊外のあいだに小さく暮らす」をコンセプトに、土地探しから家を建てるまでの過程を記録しておこうと思います。

家族構成
夫 (生まれも育ちも埼玉県八潮市、29歳、会社員)
妻 (東京都台東区生まれ葛飾区育ち、36歳、建築家)
子 (東京都墨田区生まれ、1歳、わんぱく少年)

◯ 住む環境を考える

お互いの実家が一軒家だったこともあり、マンションではなく一軒家、賃貸ではなく持ち家、ということはなんとなく決定。
住んでいる墨田区京島あたりで探しを始めるも、自分たちの予算のなさに愕然としました。

漠然と、新築よりも古い民家を改修する方が自分たちには合っていると思い、元畳屋さんの古家や長屋の一部であっただろう民家をリノベする案など、いろいろ検討するも予算に合う物件がない。
社会人6年目の夫とフリーランスの妻では組めるローンの金額もたかが知れており、そもそもリノベ物件でフルローンが組めない現実を知らされました。

そこで立ち戻って、なぜ家が欲しいのかどういう環境で暮らしや子育てをしていきたいのかを夫婦で再度話合い、都内にこだわらず、少し離れて暮らすのも良いのではという案がでてきました。

ふと、お互い好きな建築家、象設計集団が設計したコミュニティセンターと小学校がある、埼玉県宮代町が候補にあがりました。そこから土地を決めるまでは早かったです。

子供との生活や家族で大事にしたいものが一気にイメージでき、2021年10月に土地を探しはじめ、12月には土地売買契約をしていました。

◯ 誰とつくるかを考える

土地の内覧をしたことで、夫と2人で将来のわが家のイメージが一気に膨らみ、基本計画を始めました。

旗竿敷地だったので光や風を取り入れやすくL型にしたり、最低限の機能を入れたコンパクトな平家案や、コストを考慮して総ニ階案など、図面と模型で検討。並行して埼玉県の地域工務店も探し始めました。

Youtubeでも情報収集をし、浦和の「榊住建」という工務店を知ります。
2021年の年末ぎりぎりにモデルルーム内覧にすべり込み、そこで施工担当の大野さんと出会いました。

平面図と簡単な模型を持っていて説明をすると、施工面だけでなく、設計者が大切にしていることを汲みとろうとしているのが伝わりました。

直感的にここだ!(むしろこの人と仕事したい!)、と思いましたが、予算を伝えると「他の工務店(ローコスト)も検討した方が良い」と正直に言われてしまいました。

年が明けて、他の工務店の見学会や打合せもし始めますが、金額で断られたり、安すぎて逆に不安になったり、打合せでの相性が良くなかったり、なかなか出会いがありません。

やはり榊住建さんにお願いしたいと思い、大野さんに再度連絡をしました。

設計で削れるところを検討し、少しはみでそうなもののなんとかお願いできそうな目処がたちました。

◯ 何を大切にするかを考える

まずは今住んでいる家で気に入っている点や改善したい点を書き出し、新居に反映。個人の部屋は小さくてもいいから共用部は広く、明るい部屋が良いがこもれる場所も欲しい、吹き抜けに憧れる、など、断面も検討しながら平面を調整していきます。

コストダウンのためにしたこと
・外壁材はメンテナンスと維持がしやすいガルバリウム鋼板
 (憧れのそとん壁は金額的に論外...)
・フローリングは工務店さんが仕入れやすい材を
・機密断熱はそこそこに(やってもやってもキリがない!)
・窓サッシは予算と意匠性でアルミ樹脂複合を
・窓の数は必要最低限(掃除の面でも水回りにはつけないことに)
・お風呂は維持費も考えて小さいタイプを選択

細かなコストダウン
・トイレは1、2階でなく家の中心に1つだけ
 (毎日トイレ2つも掃除できるかと自問)
・洗面台はシロップシンクも兼ねて実験用シンクを
・収納建具は扉の代わりにカーテンもしくはオープンにする、など。

毎夜、夫婦で自分たちに必要な機能は何なのか、ちゃんとメンテナンスや維持ができるかを話し合い、生活のイメージを何度もしました。

もし予算が潤沢にあったらあまり考えずに計画していただろうことも、予算がないことで改めて必要性を考えることができました。
結果、「小さく暮らす」ことを大切にした、自分たちに合った家になったと思います。

無事、榊住建さんと工事契約を結び、着工への準備を進めます。


丁寧なお仕事をしてくれる「榊住建」さん↓

自己紹介の記事は↓

仕事のHPは↓

まちゆく風呂敷は↓
https://www.instagram.com/machiyuku_furoshiki/


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