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半年後、みんなで同じ空を見たい

「オンラインでも集まれる居場所ができるんだという証明がしたい。」

叶えたいことが、またひとつできた。


6月13日土曜日。東京は朝から雨が降っていて、しとしとと降る音が興奮をなだめようとしているのかと思うくらい静かだった。それでもドキドキして、なんとなく仕事も手につかず、そわそわ掃除なんかしちゃったりして空腹のまま迎えたお昼すぎ。

言葉の企画2020 第一回目の講義がはじまった。

それまですでに、事前課題があったり、SNSでの交流があったりしたから、なんとなくどんな人がいるというのはわかりつつも、はじめましては、やっぱり、はじめましてだった。画面には同期99人と、阿部さん、平賀さん、木村さん、、、と100越えのサムネイルが並ぶ。zoomの横矢印を7回押してやっと全員を見渡せた。みんなちょっと緊張の色が浮かんでいる。それぞれの名前をよく見ようと、画面に近づきすぎな顔もある。

サムネイルの左下には「名前@場所」。北海道から沖縄まで、全国の地名がそこにはあった。オンラインの強みのひとつは、こんな風にいろんな隔たりがないことだ。住んでるところはもちろん、世代も仕事も、全然違う。

ここにいるみんなが、これから半年間をともにする、同期。

途端に、わたしの頭の中でたくさんの飛行機が飛んだ。自己紹介の課題で気になっていたあの子。SNSで声をかけてくれたあの子。名前の漢字がかっこいいなと思っていたあの子。地元が一緒のあの人。そんなひとりひとりが日本全国に散らばっていた点だとしたら、その点めがけて、勢いよく一斉に飛行機が飛んで行ったみたいだった。わたしの頭の中の、地理が曖昧な日本地図の上空を、100越えの機体が、軽やかで太い軌跡を描いて飛んで行った。

それまで離れていた点と点が結ばれていくようだった。つながっていく感覚。日本全国がわたしたちの学び舎!


今年の言葉の企画はオンラインでの開催。それまで見ていた先輩の姿から、そのことに、戸惑った自分も不安だった自分も、もちろんいた。けれど。

全国に同期ができるんだ!

いつのまにかわたしはそのことにわくわくしていた。そこに籠る熱気を肌で感じられない、やったじゃんとハグができない、おつかれさまと乾杯ができない。でも。阿部さんと言葉の企画の新しい挑戦は、わたしたちにとって、きっと新しい可能性なはず。

だから、講義の冒頭に木村さんが「オンラインでも集まれる居場所ができるんだという証明がしたい。」とお話ししてくださったとき、わたしもそうしたい!と強く思った。わたしたちの可能性。それまではなんとなくみんなと仲良くしたいなと、それこそ、友達100人できるかな程度の気持ちだったけれど、わたしたちでわたしたちが最高と思える居場所をつくるんだと思ったら、それを叶えたいと思った。
そして同時に、きっとできるんじゃないかと思った。わたしたちは言葉の企画生。言葉でつながってる。言葉は心の表現。だから、心でつながれる。


自分なりにここに飛び込んだ理由はもちろんある。それは自分でなんとかする。だけど。心はひとりではつながれない。空もひとりでは広くできない。

みんなと一緒に最高の居場所をつくりたい。

わたしは、こんなにも広くなった空の下で。毎朝見る、全国の天気予報で見るところがたくさん増えて。天気は違うけれど空はひとつだよねなんか言って。各々、空を見あげながらいつかの約束をたくさん交わして。そうして心でつながって、みんなと一緒に、半年後、横浜できっと同じ空を見たいと、心の底から思っています。そのために必死でがんばろうと思う。


今朝の東京は晴れです。みんなのところはどうですか?


いつか大人になったときに 捨ててしまうものを今捨てよう
ひこうき雲 もうこんなにも宇宙が透けて見えるときも 空は藍色
- andymori / 空は藍色