ASDの、嫌なことへの4重の困難

ASDは、特性によって、嫌なことに直面しやすく、また嫌なことがあると辛く感じやすい。
ASDの多くにある特性や特性の結果起きる、嫌なことに対しての4重の困難について解説する。

単純に嫌な場面が多い

ASDは、別に定型より嫌だと感じることが特別多いというわけではない。
ただ、社会は定型に合わせて設計されているので、そこに合わなくて嫌な思いをしやすい。
あと、基本的に周囲に定型の人の方が多いので、少数派として理解されず嫌な思いをしやすい。

例えば、偏食でどうやっても食べられないものがあるのを理解されず怒られるとか。
定型の人にとっては心地よい明るさにしてあるのが眩しくて仕方がないとか。
自分は笑顔を向けられるのが心地悪く感じるが、それを求められるしやられるとか。

こだわりや極端さ

ASDにはこだわりの強さや極端さという特性がある。
「これは嫌だ」「こうしたい」みたいなこだわりが強いので、嫌なことをすごく嫌だと思ってしまう。
そして、極端なので、嫌なことがあると「もう何もかも嫌だ」などと絶望してしまいやすい。

嫌なことが記憶に残りやすい

さらにASDには、嫌なことが強く記憶に残ってしまう特性があるように思うし、そう言われている。
私も、嫌なことばかりをすごく鮮明に覚えている。
そして、嫌な記憶があまり薄れていかない。

フラッシュバック

ASDは、記憶が頭の中で上手く整理されない。
「定型の記憶は引き出しに整理されているのに、ASDはテーブルに散らばっているような感じだ」ともいわれる。
そんな感じなので、引き出したい記憶は上手く引き出せないし、特に引き出そうと思っていない記憶が出てくる。

私も、ふとしたときに嫌な記憶が、それも今起きていることかのように感じられるような思い出され方をすることがある。
もう気にしていないことや解決済みのこともふとしたときにフラッシュバックし、嫌な気持ちになる。

まとめ

このようにASDは、嫌なことに直面しやすく、嫌なことを強く嫌だと思いやすく、嫌なことが記憶に残りやすく、嫌な記憶がフラッシュバックしやすい。
嫌なことに直面しないような環境調整や、こだわりを弱めていくことが大切だ。

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