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講師の健康管理は大丈夫?合不合、首都圏模試どう受け止めるべき?(塾講師による「二月の勝者12巻」読書会)

自律学習サカセルの講師一同は、週刊ビッグコミックスピリッツに2018年より掲載されている漫画「二月の勝者」を愛読しております。
この漫画、綿密に取材され、中学受験業界を面白おかしく、とてもリアルに描写しているから塾講師が読んでもおもしろい。

そこで、自律学習サカセルの講師、三宅、増田、夏田の3人によるこの漫画の座談会を通じて中学受験と中学受験塾業界についてご紹介したいと思います。(各講師のプロフィールは自律学習サカセルHPよりご覧ください。)

中学受験講師の労働環境は...

ー黒木先生が倒れてしまいますが、皆さんは自分自身の健康管理は大丈夫ですか?

三宅:黒木先生はちゃんと食べてなかったからね...

夏田:今まで倒れる先生は見たことないですね。

夏田:でも現実だと、黒木先生の業務にプラスで集客業務がある塾とかあります。200件に電話掛けたりとか...

夏田:だから、現実はこれより遥かに過酷ですね。恐ろしいですよ。この時期集客の方が忙しいこともありますからね。

三宅:ただこの話は11月だけど、本当にここから1月にかけて体調面はどんどんしんどくなる。

三宅:授業が1月だけで200時間くらいあるし、新規の問い合わせ、面談、体験授業があって、日常業務があって...寒いし...暗いし...

三宅:でも気が張ってるから倒れはしない。ただ、2月の1週目が終わると全然体調が戻んない。

増田:直前期は大体睡眠時間3、4時間なんですよ。で受験終わって久しぶりに寝るじゃないですか。そうすると、寝ようとしても寝られないんですよね。でそれが積もるとどっと来る。

三宅:2月20日前後が一番きついかな。

三宅:とりあえず、黒木さんは食べてないからやな。まだ若いんだから倒れるような生活はいかんな。

増田:一方で特に校長は一番仕事多いですから黒木先生が忙しくなるのは妥当とも言えますね。ただ、現実でも大手だと過酷なうえ、環境が改善する兆しもあんまりないですからね。気を付けてほしいところです。

ー合不合、首都模試がありましたが、2つの試験の結果はどのように受け止めればよいのでしょうか?

夏田:合不合とかだと80%とか数字が出ると思うんですけど、例えば桜蔭だったら4回の試験で合計200%でたら合格する確率が高いみたいです。なので、50%でも落ち込まないでねという話はよくします。

三宅:その中でも最後の模試は大事だと思う。教えてる側には点数とは違う手ごたえみたいのがあって、これはいけそうかどうかというのがある。逆にこれは届かないなというのが明確に分かることもある。その最後の模試の結果を持って、受験パターンを変更することは少なからずあるし、それはいつも家庭にも伝えている。

三宅:後はそこで本人が納得して志望校変えるもよし、そのまま受けるのもよし。ただ提案だけは成績をもってやるかな。

三宅:救いがあるとすれば、最後の模試って12月の上旬で受験まであと1か月半ある。その1か月半で成績の状況が変わる子はもちろんすごく多い。ただみんな伸びるから果たしてどうなるか確実なことは言えない。

増田:個別に通っている生徒が一番化けるタイミングですよね。本人の気持ちが引き締まるということもありますし。

夏田:対して上位の学校狙ってない場合は、合不合受けていい数値がでなくてへこむことがあるので、首都模試の方がいいよということも言ってますね。合不合の最後の方の大問が取れなくても気にしなくていいですね。

増田:最後2つ受けさしたりしますよね。SAPIXオープンと合不合とか。合不合と首都模試とか。いい結果を受けて模試を終わる方が上手く行くことが多いかなという気がします。

増田:アルファベットから筑駒に行く子がいますし、模試悪くても逆転する子、最後まで引っ張っちゃう子。様々なので模試が全てではないのでその後どう行動するかに重点を置いてほしいと思いますね。

ー模試の後は通常塾の方からコメントがあるものなのでしょうか?

三宅:多分そんなにない。最後の面談が11月に終わってしまうからその後の模試にはあまり指導がないと思う。そこから先の軌道修正は大手塾ではやりにくいんじゃないかな。

夏田:大手の講師は冬期講習の勧誘とかありますからね。受け身になってしまうのではないでしょうか。

三宅:模試は大事だとは言っても対策するものではないし。志望校の準備を優先してほしいからあくまでも自分の実力を測るものとして望んで貰えればなと思う。

三宅:さっき話にでた2つのテスト以外にも後得点開示のある一月校も実力を測ることができる最後のチャンスかな。

夏田:そして、首都圏模試、合不合、一月校全てにおいて言えますが、個別指導塾の方がフィードバックにおいては具体的になりますね。

三宅:そう。だから個別の方がテストの結果を受けてより的確なアドバイスができると思う。

ー最後に生徒の話もしたいと思います。開成志望を明らかにした上杉君はどうなりそうでしょうか。開成受かりそうでしょうか?

三宅:俺は感動した。受からないと思うけど...

増田:頑張ってほしいですね~。かなりきついけど。

増田:黒木さんの添削では受からないよ~(学校の入学試験と生徒の相性?合格判定が良くない方がいいとは?参照)

夏田:本当に現実に上杉君がいるとしたらかなり合格は厳しいですね。9月の偏差値が結構低かったですよね...

増田:開成って算数ができて標準の学校で、かつ国語は記述が出る学校です。だから、そこで点数で作る文をかけなきゃいけなくて、理社はへんちくりんな問題が出るのに、当たり前のように点数を取らなきゃ行けない学校ですよね。

増田:算国理社全てにおいて、「最低限ここまで出来なきゃいけない」というその「最低限」の水準が高い。だから、厳しいと思うな。

三宅:今伸びてる途中だとは思うけどね...

増田:僕も頑張っては欲しいですよ。

夏田:お母さんは40%以上の合格確率だったら受けていいよという話をしていて、その数値は達成できそうです。ただ、そうしないと漫画のストーリー的にもまずいかもしれないですけれど。

三宅:現実的なのは、1日開成×、2日桐朋〇、3日海城かどこかというところじゃないかな?

夏田:確かに桐朋は受かりそうですよね。

三宅:もし彼がサカセルにいて開成受けるって本人が受けると言ったらもちろん頑張れって言うけど、その分2日の桐朋絶対受かるように「両方準備しようね」と言いつつ、がっちり準備するのは桐朋の方にするかな~?

増田:僕もそう思います。

三宅:なんか現実的やな~。でも一緒にに夢に向かって走ろう!なんてことしても待っているのは、最悪の結果という方が正直ありえるのよね。

夏田:その結果は残酷過ぎて、現実ではなるべく避けますよね。

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もう12月も近づき、小学校6年生たちは本格的に受験校を固める時期ですね。模試の結果に基づいて現状の弱点を埋めていきましょう。サカセルのスタッフも中学受験生のラストスパートに全力で向き合っていきます。

個別指導・家庭教師の
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