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レストラン感想 レ・カネキヨ



概要

琴似駅から徒歩3分ほど、気軽なビストロの雰囲気と価格でガストロノミーのような料理を提供するというコンセプトの「ビストロノミー」を称する当店。ビストロノミーという言葉は確か2010年代前半にフランスの若手シェフの間で生まれたんだったかな…。
店内の雰囲気は非常にカジュアルで、ドレスコードなどもありません。そのためサイトにもあるように普段使いしやすいフレンチと言えるでしょう。一方シェフの経歴やゴ・エ・ミヨに掲載されている点から分かる通り、料理の方は高い評価を受けています。

コース内容

アミューズとして豚のリエット。臭みがなくて美味しい。そのまま食べる分には丁度良い塩梅。バケットに塗る分にはもうちょいパンチが欲しかったので、共に提供されるバターと塩も一緒に塗って頂きました。

前菜とメインはいくつかの候補から選択するスタイルです。僕はちりめんキャベツと鶏のテリーヌをチョイス。鶏は胸肉とは思えないほどにしっとり、ちりめんキャベツは優しい甘味。ただこの皿の主役はソースですね。フォアグラの風味のクリームソースが抜群に旨い。上にかかってるのは鶏のジュとのことですが、ソースが旨すぎてあまり印象に残らず。テリーヌにソースを絡めてトリュフと共に頂くことで、フォアグラのコクと鼻に抜けるトリュフの香りを楽しめます。実にフレンチらしい味わい。

メインは仔羊のローストをチョイス。付け合わせはペコロス、ポテト、菜の花、牛蒡、大根、カリフラワー、椎茸と様々。仔羊は皮付きなのも相まって羊肉特有の風味がしっかりしてて好み。これだけ羊肉らしい羊肉食べたのは久々かもしれない。ところでクセがないことを売りにしている羊肉をちょくちょく見かけるのですが、そのクセってイコール羊肉の美味しさだと思っているので、なんかズレてない?って思っちゃいます。ソースは先のテリーヌと異なりシンプルな味わいですが、羊肉の風味がしっかりしているのでこれくらいで丁度いいです。付け合わせは種類こそ多いですが、どれも想定内の味わいだったので、種類少なくていいので「おっ」ってなる味わいある方が嬉しかったな。

総評

以上のコースが税込で6800円。
今回は一緒に行った人の関係で品数の少ないコースにしましたが、いずれの料理も王道フレンチの味わいで美味しかったです。ただ僕はディナーであればしっかり食事したかったなあ。なので次1人で行く場合は12000円のおまかせコースにしようか、となりますが、10000円以上の食事であれば、サービスや空間なども含めて楽しみたいしなーといった感じで、僕にとっては中々使い所が難しいお店でした。

当店の「気取らない上質」というコンセプトや、今回のコースの「フルコースだと多いけど前菜もメインもいいとこ取りで食べたい」というニーズに対応などは素敵だと思います。実際今回一緒に行った人は「フレンチは肩肘貼るから苦手」と言ってるし(だからこそ当店をチョイスした)、以前従姉妹のお祝いでフレンチ行ったら量多くて残してしまっており、気まずい感じになった経験もありますし。

なんか前半の文章が文句言ってるみたいになってしまってますが、単純に当店のコンセプトと自身のニーズがミスマッチだったんですよね。ここまで何度か書いてる通り料理自体はすごく美味しかったので、次行く時はランチのグルマンメニュー(5800円)を頼もうと思います。こちらであれば前菜、魚料理、肉料理、デセールとしっかりした食事も取れますし、価格に対するお店の雰囲気も納得できますし。

ご馳走様でした。

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