静かに近づいてきて、轟音と共に過ぎ去る
縮こまった背中を追うが、それは急いでいて汗をかいている
星座はまかせろと、骨のShow
関脇のラブレター、大きすぎる鮨
ホタテ、龍、コノハガイ
月を望遠カメラで覗くと、四角い車が一台こちらを向いて停まっていて、その下に長方形の月面が縦長に広がっていた。
壁は空を見せてはいけない
新たしき年始むれば、我日記をばつけむ。
不足した偶然をかき集めて
素頓狂な京町レディオ
ていほうが遅延に近い
かるい空気をおしやって 歩きなれた道を行く どこかに置いていかれたような 軽やかで空虚なきのうの昼 寒いかげから逃げてきて 日溜まり見つけすわりこむ 賑わいは息も絶え絶えで 今日も何処か上の空
1Mにかける、コピーのコメント
喇叭の音で目が覚めて 置いてきた人たちのことを思う 彼らは畳の下に居て またいつか夢で会うのだろう やたら涼しい朝の風 遠からざる季節に戸惑う
大したことではないが、生活が恐ろしく感じられることがある。日々見ている物事の大半が、忘却の果てに頼りなく存在しているように感じられるのだ。そして、なにより恐ろしいのは、それらのものを遠くに追いやっているのが、私自身であるということだ。 * 机の上の仙人掌に最後に水をやったのはいつだったか。 借りている本はいつになったら読み終わるのか。 思えば最近の私は、私自身を裏切りながら、不履行に不履行を重ねてきた。いや、不履行を繰り返すことによって、なんとか不
寒い。 意識が眠りから離れてゆくのを感じる。最早、目を瞑っていても二度寝はできまい。かといって、この冷えた空気に身をさらす覚悟は更々できていない。 寒さが、霜月も下旬に差し掛かろうとする朝がもたらす寒さが、一枚の毛布に染み込んで体に伝わる寒さが、寝起きの頭を強張らせた。 手探りで壁のスイッチを押し、電気を点ける。背高のベッドは諸刃の剣だ。こうやって部屋の明かりが点けやすい代わりに、梯子ーーといっても、三段しかないのだがーーを下りなければならない。それが寝起きに