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これって私だけですか

今日の私はものすごく機嫌が悪かった。朝起きた時は普通だったのだけど、待ち合わせに遅れそうになって昼食を食べ損なった時に、歯車が狂ってしまった。そのまま2時間、ぶっ通しで打ち合わせをして、終わったら喉もお腹の中もカラカラになっていた。とにかく、食って飲んで寝たかった。私はどちらかと言えば痩せ型だけど、燃費が悪くて空腹には滅法弱いのだ。連れに当たり散らしながら、電車に乗って来た道を戻る。ものすごくお腹が空いていると、逆に食べたいものが何も思い浮かばなくて、そのことにまたイライラする。お腹が空いている時こそ、食べられるものなら何でも良いと思いそうなものだが、せっかくの空腹というスパイスを最大限に味わいたいという浅ましさが邪魔をする。旨いものに、「空腹」というスパイスでブーストをかければ、旨さは∞(無限大)になる、というアホみたいな方程式に縛られて、空腹の時こそ食へのこだわりが強くなる。この現象を、今ここに、空腹のパラドックスと名付けたい。

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