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2021.2.18

窓の外を見ると、地面が濡れていた。消防車はすでに鎮火を終えて帰っていった。消火栓から伸びる水跡だけが、火事のあったことを表していた。冬の、よく晴れた昼だった。まるで訓練のような物静かさで、30分後には2軒隣の家が燃えたことなんてすっかり忘れてしまった。夕飯の買い物から戻ってくる頃には、地面も乾いているだろう。

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