佐藤ぽっか

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最近の記事

セイリセイトン④

書けなくて、読めなくて。

    • セイリセイトン③

      3ヶ月ぶりに書くことが楽しいです。嬉しい。雨の日なのに。気持ちはしとしとなハッピー。 いつまでもつかな、っていう不安もあるけど今は楽しい。いきなり、突然、なんのきっかけもなく(それはたぶん気づいていないだけ)、楽しい。このままずーっと思いついたことを言葉にして、何の意味もないけれど、作っていきたいと思えるほど、楽しい。 わたしには理解できない世界がある。理解できないやり方をする人間がいる。それが嫌いで、でもその人の正解でなくちゃならない気がしてつまんなかったけど、今はつまら

      • セイリセイトン①

        寝たのは4:00 起きたのは11:00 朝ごはん兼昼ごはんにサーモンのお刺身を食べて、おやつにイチゴアイスを食べました。そして、気が向いたので頭の整理をしようと思ってnoteを開きました。 やりたいこと(ただし、今日に限って)やるべきことを先延ばしにしていると、そのことで頭がいっぱいになります。でも、あんまり気が乗らないと現実逃避ばかりに意識がいって、例えば、YouTubeのおすすめを探索しちゃったり、SNSで友達の友達を閲覧しちゃったり。嫌いではないけれど楽しくもない時間

        • くつくつ、というよりも、こぽこぽ、という音がする。

          「好きなたべものはカレー」とこたえたら、根古田さんはいつもカレーのもとをもってくるようになった。やさいとぶたにくとなっとうと…。どれもぜんぶおいしくて、どこのスーパーでも見かけないようなふくろにはいっていた。 根古田さんがきてから、わたしはなべを火にかけてカレーのもとをあたためる。くつくつ、というよりも、こぽこぽ、という音がする。 根古田さんにはお気に入りの砂時計がある。わたしがカレーのもとをあたためているあいだ、根古田さんはそれをなんどもひっくりかえす。砂が落ちきるのを

        セイリセイトン④

          こわがり

          「結婚式ごっこをしよう」と彼は言った。 12月、イルミネーションが街をピカピカに染め上げていた。コンビニで同じアイスを買って寒い寒いと言いながら、くねくねくねくね歩いていた。 「気が早いって」私は笑った。彼の言っていることが心の底から面白くて、その無邪気さを愛おしいと感じているかのような声で。 「百均で布を買ってきて、ウエディングドレスを作るの。それで、ホールケーキも買って、二人でケーキ入刀をしよう」 私はまた笑った。「いいね、楽しそう」 本当はこんな話をしたくなかった。恋人

          長い髪を乾かすのは大変だ

          ユズルは女の子らしい女の子が好きで、だから私はいつでも「女の子」でいた。 ナチュラルメイク、ピンクネイル、白のニットに淡色のロングスカート。 胸のあたりまでのばし、柔らかい茶色に染めた髪をふんわりとゆるく巻く。 ユズルがいつ来てもいいように部屋は常に清潔に、かわいらしく保った。石けんの香りがするアロマスティックを置いて、ベッドにはふわふわのクッションを乗せた。 コンビニに行くのもやめて、自炊を始めた。肉じゃが、ハンバーグ、ビーフシチュー。ユズルが好きなものと、「彼氏ウケ レシ

          長い髪を乾かすのは大変だ

          昨日、残骸

          今日、起きて、部屋を見渡す。 昨日、の、残骸、がいる。 否。 昨日、が、残骸、になっている。 それは形あるものじゃない、けれど。

          昨日、残骸

          ポインセチア

          11月21日、美奈子はポインセチアを買った。 赤い鉢の、真っ赤な花弁の。 やけにうるさい奴だった。 「へい、美奈子!今年のクリスマスもぼっちかい?」 「へい、美奈子!お水をおくれよ!」 「へい、美奈子!俺とケーキを食べるかい?」 でも、 クリスマスには恋人ができてしまった。 ヨウヘイ。 12月24日。 夜、ヨウヘイが部屋に来た。 そのころには、ポインセチアの葉がぽろぽろ落ちていた。 「へい、美奈子!へい!」 部屋に来たヨウヘイはサンタの帽子を被って、 シャンパンを飲

          ポインセチア

          かききたた

          「書きたいのに書けない」 牧田さんが言いました。 「書きたくないのに書ける」 年峯くんが言いました。

          かききたた

          2月29日、ベタな話。

          2020年2月29日。 「ずっと気になっていました。付き合ってください。」 とてもベタに、とても自然に、私たちは始まった。 2021年2月29日。 後ろを振り向いても、そこに私たちがいないことに、軽く絶望した。本当に、軽く。スキップするくらい、軽く。軽やかな絶望。 「本当はぜんぶ嘘だったのかも。1年前の今日がないのなら、やっぱり私たちは嘘だったんだ。」私は言った。 私たちの私じゃない方が頷いた。「始まりが嘘なら終わりも嘘だよ」 ナンセンスだと思った。「違う。そもそもそこには

          2月29日、ベタな話。

          不味い

          ずっと、なんてあるわけないじゃん。 なに少女漫画みたいなこと言ってんの。 私は女の子だよ。 ほら、それも。 たぶんこのシーンも、どこかの誰かが、たくさんの誰かが、もう消費してしまっているんだよ。そのセリフも。 何が言いたいの。

          偶然を装って、1人の瞬間を狙って、

          「あの、いきなりすみません。  ナガオカ美術大学の方ですよね。」 (ここで逃げられなければいいのだけれど。) 「そうですけど、なにか」 (この答え方は無愛想すぎるか) 「あ、はい」 (疑いと好奇心の入り混じった眼で、女の子らしい、高くて、ころころ鳴る鈴みたいな声で。) 「実は、私の母が同じ大学の出身でして。母は、私が小学校に上がる前になくなってしまったんですけれど。それで、私、母のことを知りたくて、ここの大学のことを教えていただきたくて…」 (困ったように周囲を見回して。「あ

          偶然を装って、1人の瞬間を狙って、

          惰性

          なにも出てこないのにこれは義務だからとゴミみたいなものばかり

          こころおどる

          おどったこころのいばしょは こころ、じゃない、

          こころおどる

          大げさなわりに使い古されたようなタイトルだった

          破壊、とか。 夢想、とか。 混沌、とか。 ね。 *角田光代「ショウカマチ」

          大げさなわりに使い古されたようなタイトルだった

          臆病者

          今日拾った言葉 「経験を積むごとに挑戦できなくなる」