01.30 焼肉

今日は初めてお昼休みに一人焼肉をした。財布を持って会社を出たときはそうするつもりはなかったのだが、なんとなくお肉が食べたいなぁと思いながら散歩をしていたら、そうなった。

入ったお店は、先日お肉が食べたかったときに扉の外でメニューを見て、考えて、通り過ぎたところだ。けれど今回は本当にここで炭で焼く焼肉を出しているのか確かめたくなって、気づいたら入っていた。入るとにおいがわっとして、まだ焼いてないけどここは本当に焼肉のお店なんだということが分かった。

一人で焼肉をしていて気づいたことがある。それはお肉は火の上で、ものすごい速さで変化し続けているということだ。
焼いているのだからそりゃそうだろうと思うかもしれないが、私は人と焼肉をするときに、お肉が焼けていく様子をちゃんと見たことがなかった。網の上に乗せて、友達と話して、気づいたら焼けていた。
でも今日は違った。目の前にお肉しかないから、いつの間にかお肉に集中していた。網の上のお肉の表面が、だんだんキラキラしてくる。下の面よりも上の面の方からたくさん出てる気がする。なんでだろう、そう見えるだけかな。流れる肉汁は川みたいだった。場所によってはぷくぷくとしてくる。脂だから?かな?そのままにしておくと黒くなってしまうので、ひっくり返す。表面の肉汁は、確かに下に落ちて行った。ひっくり返すときは、あ〜〜...と思った。

昔、友達と焼肉をしていたとき、なんとなくのタイミングにひっくり返したら「早いよ!肉汁が無駄に溢れるでしょ!!」と言われたことがある。その時の友達は、このお肉の姿を見ていたんだ。気づかなかった。私も見えるようになってちょっと嬉しい。

他にも、食事中にどんどんと姿を変えていくものはあるだろうか。
お味噌汁だってだんだんと冷めてくる、変化してる、と言えるかもしれないが、もう少し変化の速度が速いもので。んーーー。火を入れるもの?鍋?お肉が食事中に変化しているというより、料理の過程を食事という体験の中に加えたという感じかもしれない。
そういえば、「焼肉」って名詞だけじゃなくて動詞みたいな使われ方もしてる。

帰り道、ビルの窓には反対側の建物が反射して、模様はシンメトリーっぽくなっていた。立体駐車場の真っ赤な柱と、なぜか張ってあった緑色のネット。彩度高めの二つの色。クリスマスを思い出した。



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