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役に立たない自己紹介2:脱毛には通わない

タイトルを見て「えっ、ありえない」と思われた方は、(そもそも投稿をひらいていないだろうけれど)この先はお読みいただかなくて結構です。あなたのフィーリングにハマるようなお話ではないと思うから。

タイトルから想像できる人間の状態としては、自己処理の選択肢を除くと
・わざわざ脱毛してもらうほどの毛が生えていない
・生えているけどあえて脱毛を選ばない
の2通りがあるだろう。わたしは後者だ。

非難されるのも覚悟の上で書き始めたし、なんならそれでもまだ恐れをいだいているくらいだけど、書く。著しく価値観の違うかたは冒頭の一文でお帰りくださっているはずなので、共感はできずとも否定もせず読んでもらえるものだと、勝手に信じて。

こんなに注意深く前置きをするのは、よりによってわたしが毛深いからだ。これは遺伝としか言いようがない。父はいつまでもハゲる気配がないし、母の手足にも毛は生えている(ただ、わたしほどには濃くないのが、ちょっと憎い)。

でも、そのおかげで髪にはツヤもコシもあるわけで、まつ毛なんて上下ともパチパチだ。マスカラもつけまつげもしたことないけど、目力はあるほうだと自負している。

だけど。だから。なのに。

どの接続詞も、複雑な感情のいずれかと結びつくから、どれかひとつを選ぶのが難しい。

だけど、手足の毛はいらない。
だから、手足の毛も濃いのだ。
なのに、手足の毛のせいで自信が持てない。

母に、昔から何度も言われてきたのだ。ムダ毛とは言うものの、生えてる意味は絶対あるよ、無駄じゃないよ、と。

わたしは寒がりだ。それも、筋金入りの。

だから、母曰く、わたしの毛は体温を守るためにあるのだ。小動物だって、寒い時期を前にして、冬毛に生え変わるもんね。そうそう。

…って、いや、それはあくまでも小動物の話であって、わたしは人間なのだけど。
でも、半分は笑い話だとしても、あとの半分はきっと野生のカン。ないよりも生えてるほうがいいでしょ、寒くないでしょって、祖先のサルが仕向けているに違いない。

ただ、これは「鶏が先か卵が先か」みたいな話になってしまうけれど、例えば寒がりだから生えてる、じゃなくて「生えてるから寒がり」だとすれば。

じゃあ毛がなかったら寒がりでもなかった可能性、1ミリくらいはあるのでは?もしかしたらもしかして、寒くなくて腕もつるつるでハッピーだったのでは??

そんなばかみたいな思考が働いてしまうほど、コンプレックスなのだけど、取り除く勇気もないのです。

というわけで。

脱毛を当たり前のこと・マナーといった感じで捉える価値観ももちろん否定はしませんが、何年も前にフランスかどこかの女の子が「脱毛しない自由」を唱えたの、個人的には大賛成。白人さんはね、生えてても毛色がやさしいから、日本人のそれとはまた印象が違うのだけどね。

ちょっとだけそこを意識して、脱色してみたことはあります。少し目立たなくなって、嬉しかったなぁ。ただ、肌トラブルにつながるのが怖くて、あまり頻繁にはしません。

夏本番を前に、薄着への準備をばっちり整えている女性がたくさんいることでしょうが、こんな女もいるんだよ、と書いてみました。

幸か不幸か、寒がりだから冷房の効いた環境ではカーディガンが手放せず、腕を人前にさらす機会は少ないのですよ。

七志野さんかく△

「役に立たない自己紹介」は、noteを始めてから1年が過ぎたことをきっかけに、これまであまり書いてこなかったわたしの話をしようというシリーズです。身体的特徴だけにフォーカスしているわけではないのですが、今後も少しずつ綴っていきます。


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