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駅のピアノの音ひとつ
あなたが奏でる音に似ていたから、
探したくなってしまったのに
そこにいるのは違う人。

あなたがドライブでよくかけていた音楽
スマホで見つけたら
次にいけずに流してしまうのも
きっと、あなたを知ろうとしたときの癖。

あーあ、いつまで経ってもあなたが抜けてくれない


あなたのことを好きだった頃がどうしても染み付いているの
あなたを忘れられないとかそんなことじゃないの
ただ、あなたといた時に知った "あなた" が
染み付いちゃっているの
それだけなの



毎日じゃなくて時々の「おはよう」のLINE
そのくらいが心地よくて、似た価値観だって喜んだっけ

ときどきのあなたの声と交わす「おやすみ」
切っちゃうときの少しの寂しさもちゃんと覚えてる

あなたと飲んだサイダーも飲みかけのままで冷蔵庫
あのサイダーの炭酸みたいにあなたが抜けてくれたらいいのに


あなたのことを好きだった頃がどうしても染み付いているの
あなたを忘れられないとかそんなことじゃないの
ただ、あなたといた時に知った "あなた" が
染み付いちゃって
空に寂しいだけ。