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伸びた影

360度星に包まれてる僕ら
まるで2人だけ置いてかれた世界、なんて
君を独り占めしたいだけなのに

いつだって君は足を止めて振り向いてくれる
まっすぐ歩けない僕に手を伸ばしてくれる
いつもいつだって 僕が後ろにいたんだ

"見失わないように"
君だけがみちしるべだから


照らされたままの君が僕を包む
雨の音すら聞こえないようにと
かよわい力で精一杯僕を包む
「あったかいね」と泣き笑いして
2人きりだったらどれも正解になるのに



いつか誰かがいってた言葉
にわかには信じられないけど、
なんでもいいから、いまだけを感じていたい

いつだって僕ら2人だったから
ずっとこの距離が当たり前だと信じてやまないのさ

"消えちゃわないように"
いつか並べるように、と


照らされたままの君が僕を包む
風の音すら聞こえないようにと
かよわい力で精一杯僕を包む
「あったかいね」と呟いた僕に
相槌をうった君の声は震えていた気がした



また太陽が昇ること、
萎んだ蕾が羽を開くこと、
また同じ星の下に眠ること、
明日も隣にいること、
全てを信じたかった

このさき 手を放すことがあるなら
それはきっと僕だけがいなくなることだと思いたかった


身を隠したのは君1人だった
月から伸びる影は僕ひとり

またいつか、って。