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Curryが起こした革命。Curryに起きた革命。

ややこしいですが、2つのCurry(カリーとカレー)について書きたいと思います。
13期、山本です。
2020年に続き今年もカレーの学校アドベントカレンダーにお邪魔します。

まずは、カリーのこと。12月11日、いまNBAである記録更新に向けたカウントダウンが始まっています。おそらくここ数日の間に、歴史的な瞬間が訪れるでしょう。塗り替えようとしているのは、75年のNBAの歴史で歴代最高のシューターと称されるStephen Curry(ステフィン・カリー)。とにかく3ポイントシュートを決めまくるカリーが、通算3ポイント成功数の歴代1位の記録まであと10本に迫っているのです。

2019年からNBAを見始めた新参ファンですが、少しそのすごさを語らせてください。

この記録の何がすごいか。現在1位のレイ・アレンの成功数が2973本。彼はこの記録を1300試合(1996年-2014年)で残しています。そしてカリーは、今日時点で786試合(2009年-)に出場して、成功数は2964本。ペースがクレイジーです。3位のレジー・ミラーが持つ1389試合(1987年-2005年)で2560本の記録と比べると、よりその異次元さが際立ちます。

※CGみたいなことも軽々とやってのけてしまう。動画はファンの絶叫がうるさいのでご注意を。OMG!!!

33歳で迎えた今シーズンも衰えを見せずにMVP級の活躍をしているスーパースターであり、引退時には誰にも破られない数字を残しているであろうカリー。彼が特別な選手なのは、こうした記録はもちろん、バスケットボールの戦術そのものに革命的な変化をもたらしたからでもあります。

バスケットボールは、直径約45cmのリングに直径約24cmのボールを入れて点を競うスポーツ。当然リングに近い場所からシュートをする方が高確率で得点でき、離れるほどシュートを決めるのが難しくなります。そのためオフェンスはスピードやパワーにテクニック、またはさまざまな戦術を用いてゴール下に攻め入る、もしくは簡単に決められるフリーの選手をつくる。そして、ディフェンスはそれを食い止める。そんな攻防のなかで、外れやすく効率の悪い3ポイントは、ここぞというときに打つものや、シュートのうまい選手に許された飛び道具という位置付け。ずっと進化を遂げてきたNBAでも、それは変わることのない常識と思われていました。

しかし、カリーがあまりにも多くの3ポイントを高確率で決め、チームもカリーを筆頭に3ポイント主体のスタイルで絶対的な王者へとのぼりつめたことで、多くのチームが追随して3ポイントを多投する戦術をとるようになったのです。今はポジションに関係なく、センターですら当たり前のように3ポイントを打つ時代(スラムダンクで言うと魚住が神みたいなシュートを決める感じ?)。かつてはあり得なかった世界をつくり出したという意味で、カリーはマイケル・ジョーダンとも比較できる革命的な選手と言えるのかもしれません(こういうことを書くとFBIとかにマークされて消されてしまうのかな笑)。

188cm、83.9kgとNBAのなかでは小柄で、飛び抜けた身体能力があるわけでもない選手が、今までのバスケットの常識を根底から覆す。こういうの、好きです。

で、食べるカレーの話。こっちのカレーにも今年は革命的なことがありました。水野さんのハンズオフカレーです。何事も楽にすませたい自分にとって、「入れて煮るだけ」というのは、衝撃的かつ魅力的な手法でした。実際に試してみると、「もう全部ハンズオフでいいじゃん!」という気持ちになり、今年はあの本にかなりお世話になりました。ありがとうございました。

表紙にもチャレンジしてみました笑

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バスケで言えば、玉ねぎを炒めていたりした今までの調理方法は、押し合いへし合いでゴール下をめざすスタイルで、ハンズオフはカリーの3ポイントのようにアウトサイドからシュパッと決めてしまうイメージ。同じように自分の常識が覆りました。

ちなみに、カリーはシュートを放ったあと、決まることを確信して、ボールがリングに入る前に後ろを振り向くというセレブレーションをすることがあるのですが、それもハンズオフで鍋に蓋をするときの感じに近いのかもしれない。「見ていなくても、決まるのは/美味しくなるのは、確実」と。

※超カッコイイ振り向きセレブレーション。Are you kidding me?  と言いたくなる。

あとハンズオフは、煮ている時間を他のことに使えるのも良い。ボードゲームをしたり、音楽アワーをしたり。カレーづくりと遊びの掛け合わせで、楽しい時間がより濃いものになりました。こういうクロスオーバーも、好きです。

異なるものが、交じりあったり、つながったりするのは、なぜか面白い。

カリーもバスケを超えてインスピレーションを与えていて、音楽ではアリアナ・グランデやJ・コールなど、さまざまなミュージシャンが彼の名を歌詞で引用しています(NBA選手はよく歌詞に使われる)。メイン画像もドレイクの「0 to 100」という曲の歌詞です。「0から100はあっという間」みたいな歌詞がある。世界が変わるのは、そういう感じのかもしれない。カリーを見るとそう思う。

CurryとCurry。同じなのに違うものだけど、同じように「面白い!」を感じさせてくれる。今シーズン、もしカリーがNBAファイナルに進んだら、ハンズオフカレーを食べながら観戦する。そんな革命のクロスオーバーを味わってみたい!

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