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古手社員をモヤらせる社内メール

管理部門にいるので、他部署からの問い合わせをよく受けます。
一応、管理職ですが、割とフラットな文化の組織なので
顔も知らない新人や若手から直接メールをもらうこともしょっちゅうです。
「メールよりチャット」な世代は、おそらくうんと頑張って
丁寧にメールを書いてくれたりして、それが微笑ましいこともあれば
なんだかモヤっとすることもあります。

最近、一番モヤったのは、やり取りの終わり方です。

他部署の若手「××の作成方法について教えてください」
自分「△△というマニュアルがありますので、参照してください」
<了>

……え?えっ?
終わり?返事なし?

対面に置き換えるとこうなります。
若手「あのー、××ってどうやって作るんですか?」
自分「ああ、それは△△っていうマニュアルがあるので、それを見てね」
若手(無言で背中を向け、去る)

……ん?
今のは幻覚かな?なんか会話してなかったっけ??

しかしメールはしっかり自分の返信で終わっています。
もうこれ返事来ないな、と確信すると、にわかにモヤモヤが広がります。
何か怒らせるようなことしちゃった?
気づかないうちに失礼なこと書いてた?
名前を間違えたとか?(慌てて組織図を調べる)
あるいは、丁寧に説明してもらえなくてがっかりした?
(そもそも、自部署で先輩か上司に訊くべき内容なんだけど?)
何?何なの?こっちが悪いの??

自分の部下が他部署の上役にやったら別室注意……もとい、やさしく諭しますが、
他部署の若手では、無暗に注意したり事情を聴くこともできません。
ひたすらモヤるだけです。

ちなみに、一世代前の若手ではこんなかんじでした。

若手「××の書き方について教えてください」
自分「△△というマニュアルがありますので、参照してください」
若手「了解です!」
自分(了解じゃなくて、ありがとうございましただろ。。。苦笑)

これは「微笑ましい」の範疇です。
しかし、無言で終わられると……
置いてきぼりにされた方は、ただ呆然となります。

若手側にしてみれば、やり取りの目的が充足すれば
それ以上の送受信はお互いのタイパがよろしくない
という考え方なのでしょう。
でも、いっとき
「メールもチャットも必ず部下側で終わらせろ」
なる謎マナーが出現したくらい、
古い世代は、置いてきぼりにされることに弱いです。

最近気づいたのですが、この「やり取りのブツ切り」は
生成AIとのやりとりに似ています。
文章生成AIであれば、

質問する。
AIが答える。
(終了)

AIに「ありがとう」とか「よく判ったよ!」とか「そうなんだ~」とか
レスポンスを返す人はいません(多分)。
つまり、急にやり取りを切られて置いてきぼりにされるのは
文字通り「人間扱いされていない」気がするのかもしれません。
Z世代は注意を受けると自分を否定されたように感じるそうですが、
その感覚に近いものがあると思います。

だから、「メールのブツ切りくらいでモヤるな」というのは
ちょっと無理です。。。

という世代もまだまだ現役ですから
全方位に安全策を取るなら、少なくとも
「自分から始めた(=自分の用件で始まった)メールは自分で終わる」
のが無難かなと思います。


ところで、先日、似たようで非なることが。
久しぶりに買い替えた眼鏡を、うきうきしながら職場につけていきました。
何人か声を掛けてくれました。が、全員同じ会話になりました。
相手「眼鏡変えたの?」
自分「うん、新しいの買った」
<了>
……え?えっ?終わり?
いいね!とか、似合うよ!とか、ないの?
相手「ところでこの間の案件なんだけど」
この眼鏡、そんなに微妙ですか……涙。