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私の音楽遍歴①(あまちゃん)

その人の年代や嗜好を知るための質問として、「初めて買ったCDは?」というものがある。

私にとっての一番初めの音楽との出会いはあまちゃんのサウンドトラック(劇中で歌われた歌が収録されたもの)だった。それ以前にも両親の影響で聴いていた音楽はあったけれど特に興味を持って聴いていた訳ではなかった。私自身がどうしても聴きたいと思い、CDショップに行って買って、ウォークマンに入れて聴いた。たぶんあれは中学に入ってすぐのことだったと思う。

それまでもそれからも、連続テレビ小説を観ることはほぼないのだけど、偶然目にしたあまちゃんはとても当時の自分にとって魅力的だった。見始めたのは中盤からだったが何とか過去のものを遡り、新しい話も毎日食い入るように観た。特に震災の場面は、直接被災した訳ではないもののまだ傷の癒えない頃だったので、とても鮮明に記憶に残っている。

あまロス、という言葉が放送終了後に世間で囁かれていたが、当時の自分もそれに漏れなかった。失った心を癒すために、買ったCDを繰り返し聴いて、歌を練習した。劇中のアイドルが歌う「暦の上ではディセンバー」や、ダイバー達で歌う「南部ダイバー」、劇中で橘幸夫さんと吉永小百合さん本人が歌う「いつでも夢を」まで、収録された歌はすべて歌えるようになった。

今となってはなぜそんなにはまったのか、当時の気持ちをあまり思い出すことはできない。でも時代的にも年齢的にも不安定だったあの頃の自分にとって、あまちゃんが計り知れない程の希望になったことだけはしっかりと覚えている。

Playlist
・潮騒のメモリー
・暦の上ではディセンバー
・地元に帰ろう
・いつでも夢を
・南部ダイバー


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