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おこわ




実家から送ってもらいたい物があって母にお願いすると、
それと一緒に母の手作りの食べ物も送ってくれた。

その中の一つに「おこわ」があった。
僕はおこわが大好きだ。
あのもちもちした食感が大好きだ。

で、ちょうどお腹も空いてたから、おこわを食べる事に。
おこわは冷凍されてたからレンジでチンをした。

ふと思った。
送られて来たこのおこわ、
一年以上実家に帰れてない僕に何かしてやろうと、母ちゃんがわざわざ作ってくれたのだろう。と。
母ちゃんありがとう。
有り難く頂きます。
と、おこわに頭を下げた。

箸ですくいあげ、すんっと匂ってみた。
おこわの優しい良い香りがふわっとした。
改めて母に感謝した。
口に運ぶ。
すると口の中でもち米が一瞬にしてバラバラになった。
咀嚼する。
モッチモチ感、とは程遠く、何というか、
ばっらばらのふぁっさふぁっさ感。

〝すごく、、不味いなぁ、、〟

僕の脳が母が作ってくれたおこわを〝異物〟と捉えてしまった様で吐き出しそうになった。
でも僕の為にわざわざ母が作ってくれた異物を×
母が作ってくれたご飯を粗末にしたくない。
全部食べると決めた。
でも食べようとするがバラバラになって箸で上手く食べれない。
箸は諦めてスプーンで食べる事にした。

生まれて初めておこわをスプーンで食べた。

で、何とか全部食べた。

おかしい。。
母が作るおこわは毎回美味しかった。。
なんだこれは、、?
もしかしたら僕のレンジでの温め方が悪かったのかもしれない。。
そもそもレンジを使ったらダメだったのかもしれない。
母に電話で聞く事にした。

「おこわをレンジでチンして食べたんよ。
匂いは良かったんやけど、
お米がもちもちしてなくてな、、
なんでやろ?
わしのレンジの使い方が悪かったんかなぁ。。?」

母に聞いた。

すると母は言った。

「あ、大丈夫大丈夫。

あれな、美味しくないんよ」





だった。

どうやら母は不味いおこわをわざわざ僕に送ってくれたのだった。
ビックリした。

けど、安心もした。
次は美味しいおこわが食べれるから。

でも不味いのはいらんかったなぁ。。🥴

しかし!
作ってくれた事には感謝してます。

母ちゃんよ、ありがとう。

そーいえばおこわ、あと1パックあったよね。
あれやけど、、

捨てていいかな?🥴


読んでくださりありがとうございました。


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