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【期間限定】『Gucci Garden Archetypes』展でグッチの世界観を体験

2021年9月23日〜2021年10月31日まで東京天王洲で開催されていた『Gucci Garden Archetypes(グッチ ガーデン アーキタイプ)』展に行ってきました。
ブランド創設100周年を記念して、今年の5月にフィレンツェで始まり、香港、上海、そして4都市目の東京での開催となりました。
グッチのクリエイティブディレクターのアレッサンドロ•ミケーレが手がけた過去6年間の広告キャンペーンのアーキタイプ=「原型」を独特に表現した展示を、五感で感じる体験型美術館のように楽しめました。
13に分かれた部屋は、それぞれのシーズンの広告キャンペーンを表現した空間となっており、自らがその世界に入り込んだように体験することができます。
その魅力は自分の感覚で感じてこそわかるものですが、「Gucci Garden Archetypesとは?」を簡単にご紹介します。

『Gucci Garden Archetypes』への入り口

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完全予約制で開催された『Gucci Garden Archetypes』への入場予約は、グッチの公式LINEを友達追加しトークルームからという手順でした。
場所は天王洲の人気レストラン『T.Y.HARBOR』のすぐ隣、B&C HALL•E HALLです。

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入口でリーフレットをもらい入場すると、まずは撮影用ルームが用意されていました。

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順番待ちしなくて良いように、ピンク色の壁には3ヶ所にロゴが描かれており、その効率的なアイデアに思わず感心してしまいました。

グッチの世界観に浸れる展示部屋は次から。
スマホから音声ガイドを聞きながらの見学も可能でした。

Room0『Control Room』

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これから始まるグッチの世界への導入、Room0。暗い部屋に星座のように並んだ数十台のモニターには、この先に進む12の部屋に広がる世界が絶えず映し出されます。

Room1『Gucci Collectors』2018年秋冬コレクション

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鏡張りのガラスケースに収められた収集品は、蝶の標本、ぬいぐるみ、グッチのバッグ、そして壁に並べられた鳩時計です。
2018年の秋冬コレクションの広告キャンペーンで主役となった、グッチコレクターのマニアックな欲望とこだわりを美しく表現しています。

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Room2『Of Course A Horse』2020年春夏コレクション

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長い黒髪に多数の手脚がのびる機械人形が展示されたRoom2は少し不気味な感じがします。
この黒髪は、2020年春夏コレクションの広告キャンペーンでテーマとなった“馬”のしっぽです。

Room3『Gucci Beauty Network』

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日本では今年の9月から発売となったグッチビューティのメイクアップライン。
壁一面に並ぶ複数のモニターのなかで、様々な仕草や動きが入り混じり切り替わる映像は、「大胆な人、輝ける人、美しい人のために」とうたった広告キャンペーンに基づきつくられたもの。
いくつも映し出される赤々とした唇が情熱的で魅了されます。

Room4『Urban Romanticism』2015年秋冬コレクション

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見覚えのある風景、Room4の舞台は地下鉄です。
ある場所からある場所へと移動する狭間の世界であり、またどこか何かへの旅の始まり。広告キャンペーンの旅物語の一瞬を取り出し再現しています。
車窓からは通り過ぎる風景が流れ、本当に地下鉄のなかにいるような気分になります。

Room5『Tokyo Lights』2016年秋冬コレクション

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Room5の舞台は東京。昼よりも明るく輝く夜の大都会のネオン、そして偏執的にカスタマイズされたデコトラはアイデンティティーを表現しています。

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ウィンドウのなかには、この煌びやかな空間に負けないコレクションの象徴的なアイテムがならびます。

Room6『Dans Les Rues』2018年プレフォールコレクション

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フランスの「五月革命」から50年目を迎えることをきっかけに、自由に目覚め声を上げた若者たちをたたえ広告キャンペーンのテーマとなりました。
Room6には、当時デモに参加した若者たちのスローガンとメッセージが壁一面を埋め尽くします。

Room7『Gucci And Beyond』2017年秋冬コレクション

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このコレクションの広告キャンペーンでは、“この世のものとは思えない未知のもの”を具体化し、SF映画などを取り入れ宇宙の冒険物語が表現されました。アレッサンドロ•ミケーレの、驚異への執着や難解なものへの関心のあらわれです。
恐竜や宇宙人など、未知の生物たちがつくりだす異世界をショーウィンドウのなかに見ることができます。

Room8『In Bloom』

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Room8に入ると優しいフローラルの香りに包まれます。そしてたくさんの草花のなかに部屋の出口へと向かう1本道ができていて、まるで草原にいるようです。
部屋いっぱいにやさしく広がる香りは、2017年につくられたフレグランス「グッチ ブルーム」です。

Room9『Gucci Hallucination』2018年春夏コレクション

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スペイン人アーティストのイグナシ•モンレアルは2018年春夏コレクションの世界を絵画で表現するために、休みなしで1日14時間、数ヶ月を制作に捧げました。その絵画のなかで、現代や過去の人間、動物、そして神話の生き物たちが豪華に輝きを放つグッチの衣装を身にまといます。
彼の描く架空の世界に、わたしたちはゲストとして足を踏み入れます。

Room10『Rebellious Romantics』2016年春夏コレクション

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化粧室に華やかな衣装をまとった2人の男女。そしてこの部屋ではないどこか近くから間接的に聞こえるアップテンポな音楽は「どこか知っている場所」の感覚になりました。
ここはベルリンのクラブの化粧室が再現されています。
広告キャンペーンでは、着飾った若者たちが誰もいないショッピングセンターを屋上へと走り抜ける様子が描かれており、その前後に繋がるストーリーのワンシーンがRoom10で表現されています。
急ぎ足でダンスフロアに戻る男女と、ドアの向こうにいる誰かが秘密の短いひとときを過ごしています。

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Room11『Come As You Are_RSVP』2020年クルーズコレクション

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1980年代は、快楽主義ときらびやかさの黄金時代、終わりのないパーティの時代でした。
ローマのとあるヴィラで開催されたパーティにヘリコプターやリムジンでかけつける1000人のゲスト。富豪、きらめく宝石、シャンパン、音楽、庭のプールへのダイブといった大規模で楽しいパーティの様子を描いた2020年クルーズコレクションの広告キャンペーン。
女王がかぶっていた羽根付きの冠やゲストが忘れていった記念品が、パーティの名残と消えない思い出を表現しています。

Room12『Gucci Pret-A-Porter』2019年秋冬コレクション

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2019年秋冬コレクションの広告キャンペーンでは、ファッションショーという儀式をたたえています。ショーの舞台とそのバックステージにもスポットライトを当て、ファッションを作り出す人たちの活気に満ちたエネルギーを垣間見ることができます。
長い歴史のなかで、ファッションが自己表現や人生を豊かにするものとしてなくてはならない存在であり続けてきました。
最後の部屋Room12では、モノクロ印刷にブルーのロゴが際立つ大判の広告がファッションの魅力を物語っています。

また、部屋の一角にはギフトショップが併設されていましたが、10月10日をもって終了していました。

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以上、グッチの世界感を体験する『Gucci Garden Archetypes』の展示13部屋をご紹介しました。

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