見出し画像

ショッピングモール

ショッピングモールが好きだ。
まるで一個の街を凝縮したかのように、そこだけで全ての買い物が完結するのが性格的にも好みにも合致しているようだ。

20代の頃は買い物といえば都心へと足を延ばしていたが、近頃はすっかりショッピングモールやオンラインショッピングで事が済んでしまうような生活スタイルになってきた。


東京都のウェッサイ(西側)に位置する我が家の周りにはショッピングモールが乱立している。
イオンにららぽーと、さらにはローカルなモールなど選びたい放題で、しかも車でサクッと行けちゃう便利さも非常に良い。

そんな中でもさらにウェッサイもウェッサイ(極西)にある某モールが特に好きで良く行っている。
さすが東京都の端っこってだけあって、なーんも無い土地にいきなりドーンって巨大な建物がある感じ。
そのちょっとした異様な光景にいつも胸を躍らせながら駐車場へ入っていく。

その時は決まって屋上駐車場へ向かう。
周りには高い建物が無いのでとても見晴らしが良い。さらには180°位は山が見えているので開放感が半端じゃ無いのだ。
その景色たるや、まるで山登りでもしたかの様な錯覚に陥るレベルだ(それはちょっと盛ってる)。

しかし一歩店内へ入るとそこには田舎を感じさせない立派なショッピングモールが広がっている。
「イモくさい見た目とは裏腹に、やたらと発言は都会的」
そんなギャップ萌えに通ずる感じも好きな理由の一つなのかもしれない。


よく買い物ついでにモール内で外食をする事も多い。
先日もパンが食べ放題になるレストランで食事をしてきた。
正直ソコソコな味わいなのは否めないが、【焼き立てのパンは大体旨い】の法則により満足して食後の珈琲を啜っていた。

ふと上を見上げるとやたらと高い天井に開放感は抜群。さらには外を見ると木漏れ日が差し込む大きい窓。
それはそれは見事にデカい敷地を最大限に活かしていて、オシャレで洗練された店内に思わずウットリしていた。

だがここは田舎にあるショッピングモール。一歩建物の外に出てしまえばあたり一帯にはなんにもない、お世辞にもオシャレとは程遠い土地だ。

しかし建物という壁に囲まれた空間で、なんとなくそれっぽく作り込まれた雰囲気に包まれると、俺はそれをオシャレだと認識しちゃえる単純な頭の作りなのが良くわかる。


「つまりは人生もそれっぽい思考に包ませられればオシャンな気分で毎日過ごせるな‥」
なんて戯言をボヤキつつ冷えてしまった珈琲を飲み干した。

そんな人生哲学にも気付けるショッピングモールはなんて素晴らしい場所なのだろう。


さてと、夕方になって空いてきた近所のイオンへ買い物にでも行こうかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?