見出し画像

【トークイベント】ファインアート写真の見方

上記、artphoto-siteのブログに記載の通り、16日および24日に、オンラインにてトークイベントが催される。ブリッツギャラリーのギャラリスト福川芳郎著『ファインアート写真の見方』の出版を記念してのイベントである。

本来であれば、トークイベントを催す予定であったそうだが、緊急事態宣言が延長され、先が見えない状況下となり、集客型のイベントの実施は難しくなってしまった。

第1回目(5/16)は、写真コレクションに関する内容。写真市場の動向や、どのような写真を購入すれば、将来的に資産価値が上がるのか、といった商業ギャラリーならではの分析によって、写真購入に向けたアドバイス等の内容になるかと思う。

第2回目(5/24)は、写真制作に向けたオンラインによるポートフォリオレビューが催される予定である。限定2名、事前の提出が必須とはなるが、写真を販売するギャラリストからの作品に対するアドバイスを直接聞ける貴重な機会ではなかろうか。

ただし、ポートフォリオレビューの形式は海外と同様に、制作の方向性をレビュアーがアドバイスを行うスタイルで行われると想定している。そのため、私の作品を見よ!であったり、ギャラリーで取り扱って!といった動機であれば、本レビューは受けても肩透かしに合う。

自身が制作を行うにおいて、さらに作品の質を向上させるために、第三者としての意見を伺ったうえで、作品へとフィードバックさせていく、というのが本来のポートフォリオレビューの目的であり、自己承認欲求のためにレビューがあるのではない。日本におけるポートフォリオレビューは圧倒的に後者が多く、自身の作品を褒めてくれるところを探して回るといった傾向が強い。

また、本書では、「作品テーマの見つけ方」と題し、アーティストが制作を行ううえでのテーマを見つけ出す方法例が挙げられている。

作品制作のスタイルは大別すると、①撮影→テーマ型、と、②テーマ→撮影型に分けられる。写真はシャッターを押せば写ってしまうので、①のスタイルで行う割合の方が多いと想像する。しかし、漠然と撮った多くの写真の中からなんらかのテーマ性を見出し、編集するという行為は、得手不得手がある。

それは、そもそも明確なテーマを持っていないながらも、なにかしらアンテナに引っかかったものを撮影しているケースが大半であり、それをまとめようとしても、テーマ自体が大きくなりすぎてまとまりきらないのだ。仮にまとめたとしても、自らが見出したテーマではなく、取って付けたかのようなテーマとなるケースが多く、こうした場合においてテーマについて語る場合、非常になめらかな説明が行われる傾向がある。

そうした、作品のテーマを第三者が「見立てる」ことによって、写真のテーマ性が見えてくれば、というのが本レビューの目的でもあると思う。とはいえ、オンラインによるポートフォリオレビューは前例はなく(というか、行われていそうではあるが、私は知らない)、どのようにやり取りが繰り広げられていくのか、非常に興味があるところではある。

ちなみに私もかつて写真専門学校時代は①のスタイルであった。いざ写真をセレクトし、まとめようと思っても全くもってまとまらなかった。今になって思うのは、①型は私にはむいていなかったのだ。

長女が生まれて以降、撮影にかける時間が圧倒的に減ってしまったため、やみくもに撮る時間すら確保できなくなった。そのころから②型のテーマ先行型になり、現在に至っている。ただ、ここ数年においては、撮影すら行わずに写真制作を行っている状況ではあるが・・・。

期日は迫っているため、準備期間がままならないかもしれないが、我こそは!と思われた方は、挑戦してみることをオススメします。



よろしければサポートお願いします!今後の制作活動費として利用させていただきます。