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【トークイベント】ファインアート写真の見方 第2回

前回(6/16)に続き、6/24に第2回目となるオンラインのトークイベントがZoomにて催された。

4月に出版された同著『ファインアート写真の見方』の出版を記念して催されたトークイベントの2回目は、作品制作者を対象とした内容+3名によるミニポートフォリオレビューが催された。

本書の概要は以下のnoteにてまとめてある。

ポートフォリオレビューは自身の作品を認めてくれる人を探すために受けるものではない。第3者の客観的な視点から作品を読み解き、現状の把握と問題点の洗い出し、および今後の制作の方向性を指南するために受けるためのものである。

そしてまた、そうしたレビューを聞く聴衆にとっても貴重な体験となる。この人は何を考えて作品を制作し、ポートフォリオをまとめ、どのように展開させていきたいのか。さらには、自身がアーティスト(志望)である場合であれば、「私」であればこれらの作品をどのように展開させていくか、という自分へと投影させて聴講することに意義がある。

受講者とレビュアーとのやり取りのなかから、新たな視点やキーワードが見つかり、自身の作品制作へのヒントにもなり得る。レビューを受けている人だけではなく、レビューを聴講することも、非常に有益であるのだ。

今回レビューを受けた3名とも、スナップ写真のカテゴリーに属していたが、撮影スタイルや(大きな)テーマ性はそれぞれ異なるベクトルで提示していた。そのなかで、いくつかこうしたセレクトや撮影方法といった福川氏によるアドバイスが行われていた。当然のことながら、すべてを鵜呑みにする必要性はないが、アドバイスはとりあえずやってみる、というスタンスの方がいいと私は思っている。

アーティストの素養とは、いかに他者の声にも耳を傾けられるのか、ということにあると思う。一人で制作を続けていると、凝り固まった思想などに陥りがちであるため、他者の意見を咀嚼したうえで、自身にフィードバックできるかで作品の可能性を広げていくことにもつながっていくと思っているからである。

ひとつの表現を何十年も続けることができるのは、それはそれで素質として認められる可能性がある。継続は力なり、である。しかし、私は同じテーマや被写体を対象とする制作には向いていない。ひとつの作品が形となればまた別の作品の制作へと移っていく。ただし、一貫した大きなテーマ(世界観)のもと、制作を続けてきた。

次は何を作ろうか、常に考えながら日々の生活を送っている。日常生活のなかに次の制作のヒントとなるものがいたるところに散らばっているのだ。

とはいえ、兎にも角にも修論(約4万字)が間近に迫ってきたため、まずはこちらをどうにかこうにか形にしないと、、というのが日々の課題。。抑圧の反動が制作へのエネルギーへと昇華されていく。


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