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解決しない

一人の時間をゆっくり満喫。
お湯の中でゆっくりストレッチ。
普段読めない少女漫画にどっぷりひたったり、
目を閉じて好きな音楽を聴いたり。
頑張れそうなときは、勉強したり。

それが、私にとってのお風呂の時間。

それなのに、おひとりさまを満喫してお風呂のドアを開けたとたん、

、、、いやな予感。

みーこのびっくりするくらい大きな叫び声が、
脱衣所のドアの向こう側から聞こえてくるのに、

一緒にいるはずのピッピの声は、全然しない。

きっと何かの緊急事態が発生中。



リビングでは、ピッピが耳を塞いでうずくまって。
そのすぐ横で、みーこがピッピにむかって大きな大きな声で叫び続けています。
ケンカでした。

とりあえず、ふたりを引き離そう。


私はまず、ピッピを立たせてリビングのはしっこへ。
すでにお風呂がすんで髪がしめっているピッピ。
肩と背中をゆっくり撫でて、ドライヤーをスイッチオン。
ゆっくり髪を乾かしながら、

「あったかくなってきた?」
「髪の毛乾かさないと、かぜひいちゃうよ。」

って、髪の毛をわしゃわしゃしながら
ゆっくりゆっくり話しかけます。
ピッピが落ち着けるように。

ふと気づくと、ドライヤーの音のせいか、
みーこの声量が落ち着いています。

そんなみーこにも、ゆっくりゆっくり話しかけます。

「ゆっくりおふろで温まっておいでよ。」
「お湯あったかいから、じんわり温まるよ。」


泣き止みそうで泣き止まないみーこ。

そこで、ひとつ約束をします。

「ママ約束する。」
「みーこがお風呂はいってるときに、今のケンカのこと、絶対話さない。」
「二人が揃ってるときにしかしないよ。」

「安心してね。」


そうして5分くらいしたら、

みーこが

「ママ、のどかわいた。」

ピッピが
「私も」


だから、ふたりに冷たいお水を渡して
ゆっくりふたりをトントン。


結局なんのケンカだったのかよくわかりません。

でも、ママがみんなみんな解決してたら
私のちいさいキャパシティが崩壊して
もう、ムリ!!

ってなりそうだから。

全然解決なんてしません。


以前、介護施設を経営していらっしゃる方が、
「利用者の方には、安心してもらうことが1番大事だっておもってるんです。」
っておしゃっていました。


解決はあんまりしない。
でも、家の中は安全って思ってほしい。

陰でコソコソ悪口言われたり、
自分の言い分を聞いてもらえないまま断罪されたり、

そんなことが起こらない場所。


ケンカは解決しないままいつのまにか終わってました。


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