見出し画像

【オンラインイベント * 書き起こし】START TANGO LIFE〜丹後の暮らしのはじめかた〜

2021年6月1日より、第2期募集が開始された京丹後市のふるさと創生職員(通称:フリーランス行政マン)。
https://www.open-innovation-team-kyotango.com/

ふるさと創生職員とは
京都府の最北端、京丹後市の新しい職員採用の形。半行政、半フリーランス。副業禁止が当たりまえという公務員の世界で、週3〜4日は行政で働きながら残りの時間で副業・兼業にチャレンジできる。任期は3年だが、行政職員として有休や賞与もある。

募集期間も残りわずかになってきました、今年度の応募を検討されている方は急ぎご準備をお願いします!


さて、今回の記事は、6月30日に行われた、
ふるさと創生職員プロジェクトの企画・運営を行っている、有限責任事業組合まちの人事企画室と、一般社団法人 丹後暮らし探求舎(通称:たんくら)が主催のオンラインイベント「START TANGO LIFE 丹後の暮らしのはじめかた」のレポートです!

「丹後の暮らしのはじめかた」にふれて、移り住んでみることのイメージを膨らませてもらうという趣旨で、主に関東・関西の都市部から10名弱の方が参加されました。

今回は、イベントに参加できなかった方にも、少しでも「丹後の暮らしのはじめかた」に触れていただけるよう、スライドに沿ってイベントの様子をレポートしたいと思います。


《主催》

川渕さん

まちの人事企画室 代表 川渕 一清
京都府京丹後市出身・在住。1985年生まれ。

坂田さん

丹後暮らし探求舎 代表 坂田 真慶
東京都荒川区出身・京丹後市在住。1986年生まれ。

朝子さん

丹後暮らし探求舎 移住相談員 小林 朝子
北海道出身・京丹後市在住。1983年生まれ。


丹後暮らし探究舎とは

まず最初に、たんくら移住相談員の小林さんから、たんくらについての説明がありました。

たんくらって?

小林:「たんくらでは、京丹後市に移住したい人のサポートや、何かやりたい、関わりたい!という人を後押しする活動をしています。

(上の)スライドの写真は私の結婚パーティーの写真なのですが、家具屋さん、料理研究家さん、農家さん、地域おこし協力隊の方など、いろんな人が関わってくれてできたパーティーでした。

京丹後市に来てから、やりたいことを口にすると、後押ししてくれる人がたくさんいるというのを私自身実感しています。なので、移住相談に来られる方にも、そうやって面白がって手伝ってくれる人をお繋ぎして、後押しができたらと思っています。」

たんくらで相談できること

どんなこと相談できる?

小林:「たんくらにどんなことを相談できるかというと、基本的には名前通り、丹後での暮らしに関することを聞いてもらえればと思います。

移住前は、物件見学のコーディネートや同行をしたり、相談者さんの年齢、家族構成、出身地などを伺ったうえで共通点のある方を紹介したり、私が休日に行くオススメスポットや美味しいお店、イベントなどに一緒に行ったりします。

毎月15日には、たんくらで15(イチゴ)会という交流会を開催しています。オフラインのイベントなので緊急事態宣言中は中止していましたが、7月から再会予定です。京丹後に来たとき、ちょうど15日にバッティングしたらぜひ参加してもらいたいなと思います。」

15会

小林:「この写真(上の写真)が昨年秋、ふるさと創生職員第1期の方にも参加してもらった15会の様子です。既に京丹後に住まれていた方に参加してもらったり、移住相談で来られているタイミングで参加してもらいました。1品持ち寄りのご飯会なので、みんながどういうものを食べているのか知れる機会にもなっています。

移住後は、美容室や病院はどこに行ってる?など、些細な質問にもお答えしますよ。」

ふるさと創生職員第1期の方の移住相談事例

続いて、実際に相談から移住までどんな流れで行われるのか、ふるさと創生職員第1期の福嶋さんの場合を紹介してくださいました。

福嶋さんの場合

小林:「最初に問い合わせいただいたのは、メールでした。物件を探す前だったので、家族構成や住みたい場所、車は買うつもりがあるか?など、ヒアリングを行い、案内する日程を決めました。

ヒアリングの結果、アートに興味があるということだったので、アートイベントも紹介させてもらいました。

相談に来ていただいたときは、お試し住宅を案内したり、選んでもらった物件を見に行って、そこから職場やスーパーまでの距離がどれくらいなのか、実際に車で回ってみて確認しました。

他にも、今後仕事で関わりそうな地域を案内したり、車を売ってくれるお店も案内。先ほど紹介した15会にも参加してもらいました。移住前から、地域のいろんな方と繋がっておられましたよ。

移住された後は、食器をもらいに行ったり、たまたまテレビを譲ってくれる人がいたので、一緒にもらいに行ったりもしました。暮らし以外の部分でも、仕事の相談に来てくださったり、打ち合わせスペースとしてたんくらを利用してくださったりしています。」

家探しは車の有無が鍵

働く場所が決まれば、次は住まい探し!…ですが、その前に考えておくべきことがあるんだそう。

車持つ?

小林:「家を探すうえで重要になってくるのが、車を持つか、持たないかということ。持たない場合は通勤時間や使える公共交通機関、お子さんがいる場合は学校の場所など、考えるべきことも多くなると思います。

車を持つ場合は、行動範囲がぐっと広がりますよね。ひとり1台持つのか、家族で1台なのかでも変わってきます。」

京丹後市は広い

小林:「これは(上のスライド)京丹後市の地図です。色分けが6色あるんですが、6色合わせて京丹後市で、とても広いことがわかると思います。

移動時間としては、たんくらがあるのがピンク色の峰山町で、私が住んでいる網野町までは車で約15分。久美浜町や丹後町までは車で30分かかります。車を持っていなければ、職場周辺の峰山町で家を探さなければならなかったけど、車を持つという選択をしたので、網野町に住むことができました。

左側の図を見てもらうとわかるように、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどは、どこの地域にもまんべんなくあるわけではありません。ですので、車なく買い物をするとなると、点の近くに住む必要があるかと思います。」

雪との付き合い方

小林:「車を持つ持たないという問題は気候の方でもあります。京丹後市は「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉があるように、11月~2月は気象変化の激しい雨がちな気候“うらにし”になります。

うらにしに入るまでは自転車で行動できたけど、うらにしに入ると車が欲しいと言う人が多いです。

車を持つ際に、雪を心配される方もいらっしゃいますが、京丹後市は毎年必ず雪が降るというわけではありません。私が移住してきて6回の冬を越しましたが、3年は全く降らなかった年がありました。降ったとしても年によって量は違って、2018年は海側が大雪になったので生活に支障をきたしたけど、今年は2~3日すれば大丈夫というような量だったと思います。」

朝子さんの場合 車

小林:「ここで私の車の変遷を紹介したいと思います。最初は、車検が切れる前の車を購入したのですが、燃費が悪かったので半年で買い替えました。
2号車は中古車屋さんで税込35万円くらいの車を購入。このときは二駆のマーチだったのですが、3年目に家の近くで大雪が降ったときに家から脱出できなくて困りました。

それで次の車検のタイミングで、今の四駆に買い替えました。四駆なので、中古でも80万円くらいしましたが、今年の雪道で効果を発揮したので良かったです。」

住まいの種類と選び方

車を持つか持たないかが決まったら、いよいよ住まい探しです。

住まい

小林:「住まいの選択肢としては、一戸建て賃貸、賃貸アパート、数は多くないけどシェアハウスがあります。それぞれ、空き家情報バンクや協定業者さんのホームページで検索することができます。

一戸建ては古い物件も多いので不安に思う人もいるかと思いますが、DIYできる物件も多く、楽しんで暮らしていらっしゃる方もいます。私はエアコンなしで6年暮らしましたが、夏を健康的に乗り越えられないと実感し、昨日エアコンを購入しました。エアコンがついているお家だとラッキーです。

田舎だと土地も広々としたイメージがあるかもしれませんが、意外と隣の家まで近かったします。周辺に家がない、ポツンと一軒家はなかなか見つけられないので要注意。

一戸建てに住むと地域との関係性も密になることが多いので、最初はとりあえず賃貸アパートに住んで、気に入った地域があれば一戸建てに移るのもいいかもしれません。」

仮滞在

小林:「物件は実際に見てみないとわからないことも多いので、仮滞在しながら探すという方法もあります。京丹後市のお試し住宅や、農業に携わる方なら月1万で住める施設もあるのでぜひ活用してもらえればと思います。

定住したい物件が決まれば、空き家改修補助金制度もありますので、またその際には相談ください。」

質問タイム

一通り移住についてのお話しを聞いて、参加者からは様々な質問がありました。
参加者:「実際、住んでる人が多いのは峰山町ですか?」

小林:「峰山、大宮、網野に住んでいる人が多いです。峰山、大宮の間を通っているバイパス沿いは、全国チェーンも並んでいて、生活に便利な場所ですかね。一方で久美浜も隣の豊岡市までは車で10分なので、峰山には遠いけど、豊岡に近くて便利という感じで、そっちを選んでいる人もいます。」


参加者:「チェーンの飲食店はありますか?」

小林:「マクドナルドやすき家、スシローなどがありますよ。でも、いろんなジャンルの美味しい個人飲食店がたくさんあるので、チェーン店にそんなに行きたくならないかもしれません。世界2位のナポリピッツァのお店もあるし、カフェも多いと思います。」川渕:「必要あらば、大宮にインターチェンジがあるので、京都市内や大阪までは1時間半で行けますよ! 」


参加者:バイパスは渋滞しますか?

小林:「ほとんど渋滞はないですね。通勤時も渋滞は大雪のときくらいですかね。」

川渕:「そもそも信号が少ないよね(笑)。」


参加者:車は移住してから買えますか?

小林:「大手の車屋さんもあるし、中古車屋さんもあるし、個人の自動車屋さんもあるので安心してください。」

坂田:「僕も車検のタイミングで買い替えて今3台目なのですが、金額に合わせて手配してくれる良い車屋さんがあるから紹介します!」


参加者:DIYできるお家というのは、どれくらい自由にできますか?

小林:「ほとんどの場合、借りるタイミングで大家さんと相談になります。私の家は、補助金を使って水洗化したり、自分たちでウッドデッキをつくる、珪藻土を塗るなどしました。
もともと水洗化されてるところだと家賃が4万円くらいかかるけど、自分ですると家賃が安く済むことがあります。それに既に綺麗なお家は自分好みにしにくかったりするので、ちょっと住みにくそうな家でも自分でいじれるならば、そういう家の方が良いかもしれません。DIYは結構上手になったので、呼んでくれたら手伝いに行きます!」

川渕:「坂田さんはフローリングを貼れるし、軽トラの運転もできますよね。」

坂田:「はい、ぜひ呼んでください!」 


参加者:大きい病院はありますか?

小林:「総合病院が、峰山、久美浜、八坂、網野にあって、内科や歯医者などはそれぞれの地域にあります。丹後中央病院は、私がマダニに噛まれて深夜にかけつけたときも対応してもらえました。
あと、隣の町になりますが、豊岡病院がここら辺で一番大きい病院で、全国の中でも一番ドクターヘリが出ている病院らしいです。」


参加者:「家で作業(仕事)できるスペースが欲しいのですが、作業場付きの家はありますか?また、隣の家と近いというお話もありましたが、作業音は大丈夫でしょうか?」

小林:「ここは丹後ちりめんの産地なので、機織り工場がついている家があったりします。そういう意味で音に対する許容範囲も広い感じがしますね。最近、同じように作業場を持ちたいという人やアーティストさんで住居兼アトリエを探したいという方の相談も結構ありますよ。」

川渕:「(空き家バンクで検索した物件を共有しながら)インナーガレッジつきの家もあるるみたいですね!条件を絞って検索してみるといいかもしれません。」


参加者の感想

今回のイベントに参加してみての感想を、全員で共有しました。
・丹後には結構行くので、知らない土地という感じはなく、話を聞いて思っていたイメージと近いと感じました。
・断崖絶壁の暗いイメージだったけど、割と住みやすいのかなと思えました。ふるさと創生職員に応募する前に遊びに行きたいので、案内してほしいです!
・京丹後市のイメージがばっちりできました。
・峰山町内だと自転車でも生活は完結しそうだけど、車はあったほうが良さそうですね。
・初期投資がかかりそうなので、生活コストは抑えたい…ってことで、私は最初はシェアハウスがいいかなと思いました。

最後に、たんくらから一言

最後に、イベント参加者の方々、そして今この記事を読んでくださっている方に向けて小林さんよりメッセージがありました。

移住支援センター

小林:「採用が決まった場合はもちろん、ふるさと創生職員を受けるかどうか迷っている人も一度連絡をください。友達でも接してみて、合う合わないがあるように、合わなかったら全然それでもいいと思うので、まずは迷ってるものを一つ解決する感じで、気軽に!
仕事で関わりそうな地域を案内することもできるので、面接前に来ていただければ、面接で話すネタにもなるかも!電話やメール、オンラインでも相談可能なので、“とりあえず”でご連絡お待ちしています!」

参加者からの質問も多く、とてもアットホームな雰囲気のイベントだったと思います。家のこと、車のこと、暮らしのこと、京丹後への移住について、とてもリアルなお話があったので、「より具体的にイメージできた」という参加者の方が多かったです。

ふるさと創生職員の応募を検討されていた方、移住を悩んでいた方には、一歩を踏み出せる実りあるイベントだったのではないでしょうか。

小林さんが仰っていたように、まずは“とりあえず”というくらいの気持ちで、相談してみるのがいいかと思います。

ふるさと創生職員募集締め切りまで、残り数日!
どうかみなさん、後悔のない選択を!!

(文:坂本知恵里

第2期応募締め切り間近!!!〆切7/16

第2期生の応募締め切りは、7月16日17:15まで!

応募は、以下の書類を準備して、郵送または、持参していただく必要があります。

(1) 受験申込書  
(2) 最終学校卒業(見込み)証明書または卒業証書の写し
(3) 自己推薦書

詳細は、リンクより
https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/mayoroffice/jinji/2/1/14985.html

【関連リンク】

▽丹後暮らし探求舎
https://tankura.com/
▽京丹後市移住支援サイト
https://www.city.kyotango.lg.jp/ijushien/index.html

第2期募集ページは👇
https://www.open-innovation-team-kyotango.com


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?