【創作小説】ひろがる不信!プリキ◯アモーター GoGo !
※ 以下の物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。あと、何がとは言いませんが「初代」と「ファイブ」を意識しております。
設定
西暦 20XX 年、平和な中古車王国 BIG は内部からのリーク、外部勢力マスコーミの侵略により滅亡の危機に瀕していた。王国を救うため、選ばれし伝説の戦士プリキ◯アたちが立ち上がる。
導入部
マスコーミの魔手から己が暗部を守るため、今日もプリキ◯アの勇姿が街を駆け抜ける!
(変身バンク)
「覚えなき黒き請求! キ◯アビッグ!」
「穢れなき純白のナンバー! キ◯アモーター!」
「「ふたりはプリキ◯ア!!!」」
「マスコ〜ミ!(低音)」
マスコーミの攻撃を軽やかにかわすふたり。不正義の光に包まれた戦士たちを、脛に傷持つ者どもが熱く応援する!
しかし、状況は日に日に悪化していた。
というのも、より上位の勢力ことコッコーショーの登場により、他の戦士たちが次々に敗北してしまったのだ。
いまでこそ彼女たちは「ふたり」を名乗ってはいるものの、かつては「ファイブ」として活動していた――
敗れ去った仲間たち
――黙り抜く! 全てが終わるまで! キ◯アサイレンス!
沈黙の戦士、キ◯アサイレンス。
やはり、数ヶ月間に渡って彼女だけ戦わせたのがまずかったか。マスコーミ程度ならともかく、相手がコッコーショーとあってはどうしようもない。戦線復帰は絶望的だ。
もっとも、唯一用意されたセリフが名乗り口上だけで、あとは「黙秘」しか技を持たない以上、居たところで何の役にも立たないが。
――環境整備で草枯れるwww! キ◯アストリート!
樹木の戦士、キ◯アストリート。
奴は手を広げすぎた。己が除草技の遅効性を過信するあまり、ネット社会の定点観測を甘く見ていた! よもや自治体相手に敗北を喫するとは……
――吊るし上げる無限の圧力! キ◯アハラスメント!
さらに恫喝の戦士、キ◯アハラスメントまでもがやられちまった!
こいつについてはもう何も語るまい。そういえば、奴だけが昭和生まれの高齢戦士だった。もう令和の世界にはついてこれまい。これを機に脱退してもらうか……
追加戦士登場!
徐々に劣勢に追いやられるふたり。ふたりではどうしても苦しい。
マスコーミ、コッコーショー、さらに新たな上位勢力、キンユーチョーまで現れやがった!
必殺技であるプリキ◯アレンチラッシュ、プリキ◯アヤスリドライブ、プリキ◯ア無字ナンバーダッシュ……何ひとつ通用しない!
ああ、せめて仲間がいれば……
だが次の瞬間、窮地に陥った彼女たちを救うため、新たな戦士が発光と共に現れる!
(変身バンク)
「現場の心と保険の意志! すべてをひとつにするために!」
シャイニーソムポ! まさか彼女まで参戦してしまうとは!
キ◯アビッグ
キ◯アモーター
シャイニーソムポ
ーー新たなるプリキ◯アの結成だ。
キ◯アビッグの双眸に勇気と希望の光が灯る……
この暗部を、秘部を、恥部を、白日の下に晒すわけにはいかない。そう、わたしたちは絶対に負けない!
合体技
不正義の力がプリキ◯アに集結していく!
「抹消(け)し飛ばせ! あらゆる痕跡を!」
「書き換えろ! すべての事実を!」
そう、事実は事実なんかじゃないし、誰も何も知りようがなく、隠蔽の意図なんてぶっちゃけありえない。あらゆるスクショは捏造であって、すべてはこれから確認していくのだ。
真実を覆い隠そうという思いに報いるかのように、天上に広大な布地が顕現する。それは靴下の形状へと変化すると、その内部を巨大なゴルフボールで満たし――マスコーミどもの頭上へと振り下ろされていく。
「凹め! 愚かなる正義よ!」
砕け散るがいい―― この世のすべての正義よ!!! ゴルフを愛する人々への冒涜にこそ、我が心は痛んでいるのだ!!
エピローグ
マスコーミどもは浄化、もとい粉砕された。しかし戦いは終わらない。コッコーショー、キンユーチョーとの戦いは長引くだろう。というか、シャイニーソムポが参戦してしまった以上、こうなることは明らかだったが。
だが恐れるものはなにもない。見よ、この真っ直ぐな瞳を。さすが不正義を貫き続けた者達だ。面構えが違う。
来るがいい、当局の者ども……すべてが終わるときは、お前らも道連れだ――
(完)
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