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これからの池袋を語る番組の話

最近面白くて毎週見ているテレビ番組がある。テレビ東京の「田村淳が豊島区池袋」という番組だ。番組の趣旨は、東京の池袋に新しく建設されたビルを宣伝するためのものだ。そのビルは9階建てでイベントホールや様々な商業施設が入るらしい。オープンは3月19日の予定だった。それを芸能人の田村淳さんが事前に実際に行って紹介する番組のようだった。

ようだった、と言うのは、実際の番組は全く違う内容になっていたからだ。番組の予告CMではロケをしているものが流れていた。ところが番組が始まってみるとロケ風景ではなくスタジオで話している様な回が2回ほどあった。少し引っ張る演出かなと思っていたがそうではなかった。今年の3月19日はとてもオープンが危ぶまれる時期だった。世界で新型コロナが猛威を振るい、日本でもその懸念があった。そのため極力外に出ないように注意が出ていた時だった。テレビ番組もどう放送するか暗中模索だったのだろう。内容が変更されzoomで話し合いをしている風景をテレビで流すようになった。

始めは、番組に出演予定だった、田村淳さん、テレ東解説委員大浜さん、テレ東のアナウンサー相内さんがzoomで登場した。その3人の話し合いの中で、新型コロナで売り上げの落ちた池袋の街をどうやったら活性化できるか、との話が出た。その次に実際にイベントや企業の人を招いて、話し合いの場を放送で流すようになった。

通常テレビ番組は、放送時間の枠が設けられてその中で構成を練ったものが放送される。それがこの番組は、番組の中で相談がなされている。通常見られない裏の部分を見ているようで、見ている視聴者側も一緒に考えたくなるようなそんなワクワク感のあるものになっていった。

新型コロナで外出自粛が求められる中で流行ったゲームがある。「あつまれどうぶつの森」だ。ゲーム上に自分のキャラクターを作り、そのキャラクターが無人島を開発していくというものだ。自分の家、住んでいる島、家具何でも自分で作ることができる。私は、この通称あつ森はまだ未経験だが、携帯のアプリの「どうぶつの森ポケットキャンプ」は楽しくてずっとやっているのでやり込む気持ちはとても分かる。

そして、ゲームの傾向としてシミュレーションタイプのものは昔から根強い人気がある。ということは、誰しも心に自分で新しいものを生み出したい、作りたいという願望があるということだ。

Zoomの話し合いはもっと他にも広がっていった。クラウドファンディングの会社、農業と飲食店を繋ぐ人、池袋の街で働く人、様々な人がzoomの話し合いに招待された。その中でバーチャルの世界で色々できないかとの話が出てきた。バーチャルの世界、まだ何もない更地の池袋を作り、その世界と現実とをうまく繋げて収益を上げることができたらいいのではないかとの話になった。バーチャルの世界なら自由に何でもやれる。やはり人はシミュレーションの世界が好きなのである。

そして、この番組はイベントを行うことになった。「田村淳のバーチャル池袋会議! ミラーワールドとは何者か!」というタイトルで無料でライブ配信されることになった。当日はステージの出演者と様々な企業の社長などがzoom出演者として参加して話し合いを行うというものだった。バーチャルと現実の世界を行き来していかに街を活性化させていくかが話し合われた。その中で素晴らしい話がいくつも出た。1人だけだったら出ないであろう話がいくつも出た。実現に向けてすぐにも動き出しそうな勢いのあるものになっていた。

この配信は全世界で行われ、約34万人もの人が視聴していた。それだけこのコロナの影響でダメージを受けた人が多かったということだ。人はやはり、1人ではなく皆で意見を出し合って人を巻き込んでいくことで新しい考え方が生まれ、新しいものが生まれていくということを目の当たりにした内容だった。

私でも何か生み出すことができるのではないだろうか。そんな風に気持ちに張りを与えてくれる番組だ。今後バーチャルの世界にもスポットを当てていくらしい。新しい世界で、新しいものが生まれ育っていく過程を一緒に見られるのも面白い。そして、番組の中だけでなく視聴者にも意見を求めたり、話を聞くこともあるらしい。たくさんの人と作り上げていく様なので何らかの形で参加できたら面白いだろうな🍀

※画像は「みんなのフォトギャラリー」からAHIRU LIFE. アヒルライフさんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございます。一目惚れ、ほっこりします。

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