写真を撮る、ということ。
初めまして、こんにちは、こうだいです。
「あなたが写真を撮り始めたのはいつですか?」
ふと、そう質問された時のことを思い出したので、
書いてみようと思います。
初めて写真を撮ったのはいつなのか。
それは、幼い時に親に持たされた写ルンです。で撮った時なのか。
それとも、初めてカメラ付き携帯で撮った時なのか。
はたまた、大手メーカーの一眼レフを買って撮った時なのか。
自分がNikonの一眼レフを買ったのは10年前になります。
同じ車に乗る、とある友人Sが写真を撮っていたのがきっかけでした。
その時はなんとなく、
「かっこいい写真撮ってて凄い!自分もあんなの撮りたい!」
という漠然とした感情でした。
Nikonを買ったのもその友人が使っていたから。
なのでそんなに機種に悩みもせず、ぱぱっと買いました。
・・・それが間違いでした。
いや、決して買ったカメラが悪かったなどという意味ではなく、
沼に浸かったという意味では、Nikonは間違いであり正解でした。
後に知る、不動のFマウント。
当時はカメラのマウントのことなど知ることもなく、
どんなカメラであっても色々なレンズが装着できると思ってました。
むしろ、レンズキットで付いてきたAFとZOOMの効くレンズは使い勝手が良く、楽しかった記憶があります。
とある日。
その友人Sとツーリングをしながらカフェに行った時のこと。
「これ、使ってみる?」
と、手渡れたレンズ。
Nikon NIKKOR 50mm f/1.4
そう書かれた小ぶりなレンズは、
見た目とは裏腹にずっしりと重く、
絞りリングを回せばカチカチと軽いクリック音がする。
自分のカメラに装着し、撮ってみる。
ファインダーを覗くと、まるで焦点のあってない視界が広がり、
少し抵抗感のあるトルクを感じながらフォーカスリングを回し、
じわじわと写真像が浮かび上がってくる。
不慣れな操作でシャッターを切り、写真を確認する。
この時の感動は今でも覚えています。
何の変哲もないただの一枚の写真。
むしろ拙く、よくわからない構図でなんとなく撮った写真。
それでもそれはまさしく、
自分で撮った写真だと感動しました。
それと同時に、今迄の自分は写真を撮っていたのではなく、
カメラとレンズに撮って貰っていたと感じました。
すべてマニュアルだからこその良さ。
最初に述べた、写真を撮り始めたのはいつか、と聞かれると、
まさしくこの瞬間、この一枚目が、
自分のとっての初めての一枚です。
ただ、ここでちゃんと明記しておきたいことは、
決して友人Sは自分を沼に落としこもうとしたわけではなく、
軽く手招きしてくれて、近寄って踏み入れた矢先が沼だったということ。
それもとても深く、心地が良くも息苦しいほどまで浸かれる沼に。
かくして、見事なまでに魅せられて、虜になったオールドレンズという世界。
知れば知るほどにその世界の広さを知り、
オールドレンズは不動のFマウントと都合がよく、
様々なFマウントの銘玉を買い漁っては撮影する日々。
オールドレンズ越しの描写が好きなのはもちろんのこと、
そのレンズが作られた歴史的背景や製作者の葛藤や工夫。
世界的に銘玉と呼ばれるレンズや、
当時よりも近年になり癖玉と呼ばれるようになったレンズ。
10年が経ち、家族も増え、若い時よりも写真に費やす時間は減りましたが、
あの時の感動のまま、今でも写真は撮っています。
つらつらと長くなってしまいましたが、
このNOTEでは、
好きなカメラと好きなレンズで撮ったなんでもない写真と、
頑固で自分勝手な感想や思想を写したものを書こうと思います。
よろしくお願いします。
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