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時効録:深夜京都に廃屋で

時効録とは

僕が昔に体験経験したことを、自身の記憶整理も兼ねて書きます。

僕はノンフィクションの気持ちで書いていますが、年数が経過しているためうろ覚えな箇所もあるので皆さんは半分フィクションの認識で読んで頂ければと思います。最後まで読んで頂ければ幸いです。

「時効録」について特に起源主張しませんので皆さんどうぞご自由にお使い頂き、バンバン過去の体験談を公開してください。

本編

※タイトルは語感の都合で「廃屋」と記載していますが本文中は「廃墟」で統一しています。

2013年の夏から秋にかけての頃、文学部一回生、京都下宿生活。

本来(?)なら森見登美彦の小説よろしく京都で文学部生らしいキャンパスライフを送っていたはずが、そんなものは夢想に過ぎず、男女でワイワイ!と絡むことは無く、週四をコンビニ夜勤に従事し「ネームド(あだ名が付けられた客。もちろん全員が何かしら問題を抱えている)」と日々バトルしたり大量に納品される一箱24本入りのドリンクケースをド突き回す荒廃した大学生活を送っていた。これもう半分フリーターだろ。

悲しいことにコンビニ夜勤をしていると自律神経が””終焉(おわ)””り夜に眠れなくなる。なので、いつものように夜中1時頃にニコニコ動画でブヒアニメを視聴していた時、スマホにLINEの通知が表示された。送り主はサークルの先輩だった。

先輩「児玉君っていま暇?暇なら廃墟行かない?」
先輩「この時間にいきなり誘って廃墟に付き合ってくれる人が児玉君しか浮かばなくて」

先輩の誘いとあらば!というのと、特にやることもないので秒で快諾の旨を返信した。取り敢えずそれぞれ自転車に乗って俺の下宿先近くの公園で合流し、先輩からヘッドライトを借りて一路京都のとある地域の廃墟へ向かった。

暫く自転車を漕いで時間も草木も眠る丑三つ時になったころに現地へ到着した。そこにはボロボロの二階建ての民家があった。

イメージ。これは僕が撮影した別の廃墟の写真です

玄関(だったもの)から中を覗くと中身はもう荒れ放題で、床が見えないほどゴミが散乱しているのは当然のこと、元からあった?食器類などの生活雑貨も散らばっている。廃墟でよく見る光景である。

ちなみにだが廃墟へ行く際は靴は安全靴を推奨する。釘などの突起物が足に刺さることを防ぐため。また歩く際も一歩一歩、しっかり足場を確認しなければいけない。床が抜け落ちることを防ぐため。無暗に大声は出さない方がいいです。人が住んでいる可能性があるので。その他にも沢山あるが機会と気力があれば書く。

さてじゃあ中に入りますかということで廃墟内を色々見て回る。が、基本的にこういう廃墟は「物が散乱しているだけ」が主で、目ぼしいものはない。かたや先輩は床に落ちている茶碗を何点かリュックに入れていた。目的はコレクションとのこと。怖いっすよ。『呪術廻戦』先取りしてません?

先輩から二階へ行こうと提案されたのでミシミシと鳴る階段を上った。二階は一部屋しかなく、階段を上がれば視界一面は部屋みたいな感じだった。驚いたことに二階は一回と違い(比較的)物が散乱していなかった。

先輩「今からここで、二人で百物語をします!」
おれ「…はい???」

訳も分からず固まっていると、先輩はリュックから小さめの座布団二枚を取り出してうち一枚を俺に渡して「座ってて」と着座を促してきた。取り敢えず俺は座った。続いて先輩はリュックから蝋燭と蝋燭台を取り出し、部屋の四隅へ配置し、蝋燭にライターで火をつけた。そして俺の正面に座布団を敷いて座り、二人の間に蝋燭台を置き蝋燭を立てた。

先輩「流石に100本は無理だから5本にした。簡易版百物語ってやつ」
おれ「はい」

簡易版百物語ルール説明
1.各々交代で怪談及びそれに準じた話を2回ずつ語り、語り終えたら東→西→南→北の順番で蝋燭を消していく。
2.4本目を消し終えた後、二人で一度手を合わせてから蝋燭を消す。
以上

俺調べ


こういうこともあろうかと(?)まず俺はトークデッキ:ジャンルオカルトの中の「突入した大阪の廃旅館がホームレスの住処だった話」を展開した。最強なので。俺の鉄板トークの一つである。体感的に男性より女性の方がトークデッキ:ジャンルオカルトは反応が良いです。男は下ネタだけで良い。

これについては最近色々な記録媒体を漁っていたら写真が大量に出てきたので、気力があれば書きます。

外観
内部

もう一つは何を話したかよく覚えていないが、多分「大阪の電波系の廃屋に行った話」「滝畑ダムに行ったら号泣している女性と遭遇した話」あたりだと思う。全部高校生の頃の話です。百物語をしているときは大学一回生だったので。

…はい。高校生の頃から心霊スポットや廃墟に行くのが大好きだった。時には友達を無理矢理連れて行ったこともあり、友達が「児玉って友達に廃墟に連れてかれてさ~。まあ楽しかったけど笑」→授業参観で俺の母親と友達の母親がそれを知らずに仲良くなる→俺の話題になる→俺が母親にメタクソに怒られる、ということもありました。

ちなみにこれまで一度も幽霊と遭遇したこと””は””、無い。

オフ会で廃墟行くとか、廃墟でなんかやるとか僕は特に異常とは思っていないし趣味延長線上の認識なので、検討中の方はお声掛けください。お待ちしております。その代わりに23時に催されている新興宗教団体への祈りの儀式の突撃に付き合ってくださいね。

脱線した。申し訳ないことに先輩が何を話したのかは完全に忘れました。すみません!(そういうとこやぞ)

ただ、怪談を語り終えるごとに蝋燭の火が一つ消え、廃墟の二階がどんどん暗くなっていった光景は鮮明に覚えている。ヘッドライトの電源もオフにしていたので。

そしてお互いに怪談が終わり東西南北4本の蠟燭の火が消えた。俺と先輩が頼る光源は正面の蝋燭しかない。二人で手を合わせ、最後の蝋燭を消す。俺の視界は真っ暗になり、そこから帰宅するまでの記憶は不思議と欠落している。本当に記憶が無いんです。

さいごに

「時効録」の意味、お分かりいただけましたでしょうか。法的な問題です。

その後、先輩は大学卒業後に別の某旧帝大へ院進しアカデミアの世界で活躍しています。僕は大学卒業後は既卒無職となり、日々自宅と図書館を往復する大正時代のニートみたいな生活をしていました。

「清滝トンネルで女の霊を""召喚""した話」は先輩と僕でやりました。機会があれば書きます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

以上

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