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背骨で走る

陸の上を走るという行為で、ヒト(二足歩行)とチーター(四足歩行)の違いは背骨の動きにある。ヒトは背骨を固定することで直立しながら手足を動かせる。チーターは四肢(手足)で体重を支えているため背骨を動かせる。
つまり、ヒトは四肢を、チーターは背骨を動かして走るのだ。

同じくヒトの祖先である魚類も背骨で泳ぐ。
ヒトの四肢にあたる魚の’’ひれ’’は水中でバランスをとるためにあり、体の大きさと比較してかなり小さい。
神経の話をすると、ひれや四肢は体の腹側についており、脊髄神経の前枝が支配している。
一方、背骨を動かすための’’固有背筋’’は脊髄神経の後枝が支配している。
いくら四肢を動かしても背骨は動かない。
ウナギなどひれが極小なのに速く泳ぐ魚からも分かるように、そもそも四肢は体を移動させるためのものではないのだ。
魚やチーターがなぜ調べたわけでもないのに速く移動できるのか、それは背骨を動かしているからである。(体の構造も関係するが)

ヒトで走る際に背骨がよく動いているのはウサインボルトだろう。
クリスティアーノロナウドもシュートを打つとき背骨がよく動く。

ボルト  27秒~

クリスティアーノロナウド   14秒付近

じゃあ実際どう動かせばいいのか。

背骨を動かす上で大切になるイメージは肩甲骨の中心、股関節の中心それぞれ4つの’’点’’から先(末端)を’’能動的には’’動かさないことである。
ここで大切なのは、4つの中心を’’背中’’に感じることである。体の前面は目で見えるため股関節は特に表面に感じ取ってしまいやすいが、体の内部のより後方に感じることが大切だ。

大腰筋などのように、背骨に四肢を動かす筋が付着しているため、背骨が動けば四肢は勝手に動く。背骨で足を上げ、背骨で腕を振るのだ。

単に背骨といっても1つではない。計24個の骨が積み重なっており、筋が付着するところもバラバラである。
特に意識する背骨や腕振り、足上げについてはまた次回以降。

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