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#TheTenThousand というCryptoArtを触ってNFTについて考えたことのメモ

Generativemasksなど日本のNFTプロジェクトサポートを行っているToshiさんwildmouseさんが昨日1月31日にThe Ten Thousandという新しいCryptoArtを発表しました。

こちらの作品を触ってみたり、同日行われたTwitterスペースでの対談を通して感じたことについてメモしておこうと思います。
The Ten Thousandを実際に触ってみることでNFTというものについて考えるよいきっかけになると思うので、「The Ten Thousandの触り方」の章を参考にぜひEtherscanでERC-721規格のトークンと触れ合ってみてください。
なおTwitterスペースのアーカイブは残っているので作品を鑑賞したのち聞いてみてください。

The Ten Thousandとは

NFTマーケットが盛り上がっていく中、多くの方々がNFTについて言及しているようになりました。そんな中、「NFTとは一体何か?」という根源的なテーマに直面しています。
Non-Fungible Tokenや非代替性トークンという文字通りの定義付けはできたとしても、このNFTを実態について考える機会はないのではないでしょうか?
ある人にとってのNFTはOpenSeaに表示されているイラストや画像かもしれませんし、仕様原則にのっとりERC-721のトークンであると言及する人もいます。

この「NFTとは一体何か?」というものについて考えるきっかけを与えてくれるのがThe Ten Thousandです。

我々が普段NFTアートやNFTのアセットを触る時、OpenSeaやRaribleなどのNFTマーケットプレイスなどのUIから操作することがほとんどだと思います。
そんな中、NFTの元となるERC-721規格のトークンを実際に見る機会はあまりないでしょう。

このThe Ten Thousandは、独自のスマートコントラクトで実装されたERC-721トークンをEtherscanを通して触ることができる作品です
つまり我々が普段「NFT◯◯」と読んでいる「NFT」の部分を題材とし、そこを触ることでNFTについて考えるきかっけになります。

Etherscanとは何か

Etherscanとは、Ethereumでやりとりされているデータを閲覧できるエクスプローラーのことです。
Ethereumで実際に行われているトランザクション、ブロック、ウォレットアドレス、スマートコントラクトなどEthereumブロックチェーン上におけるオンチェーン情報を検索することができます。

■ Etherscan
https://etherscan.io/

もしあなたがMetamaskなどのEthereumのウォレットを使ってNFTを購入したことがあるなら、Etherscanで公開鍵を入力して検索してみてください。そうするとあなたのウォレットアドレスに紐づくトランザクション(取引)履歴を見ることができます。(間違っても秘密鍵を入れないでください…!)

検索窓に公開鍵アドレスを入れる

Ethereumなどのパブリックブロックチェーンは、そのデータのやりとりをEtherscanなどのエクスプローラーを通して閲覧することができます。
このエクスプローラーを通して見ることで、どのウォレットからどこのウォレットにどんなトークンが価値移転したのか、そのトランザクション履歴を見ることができます。

この履歴の中に、今回のテーマであるNFT、つまりERC-721規格のトークンも含まれます。

中段のタブでERC-721トークンを選択している図

特定のウォレットでどんなERC-721規格のトークンを所持しているのか見ることができます。あなたがOpenSeaなどで表示されているNFTに紐づくERC-721トークンがどのような姿をしているのかEtherscanを通してみることができます。

ちなみにEtherscanでは、スマートコントラクトの中身を見ることもできます。
OpenSeaから持っているNFTのコントラクト詳細を見る流れを例示します。

左下にあるDetailメニューを開く

このようなOpenSeaのアイテム画面の左側にあるDetail欄を開くとContract Addressという欄がでてきます。ここにある右側のアドレスをクリックするとそのContractアドレスのEtherscanを開くことができます。

中段のContractを選択

このContractアドレスの中段から「Contract」を選択すると、実装されているCodeを見ることができるケースがあります。(見えない場合もあります)

このようにパブリックブロックチェーンにおいては、OpenSeaやRaribleなどマーケットプレイス側のUIだけでなく、その根底にあるデータやコードの部分まで検証できる特徴があります。
あなたが実際に持っているNFTアートの"NFT"の部分はこのようなEtherscanを通して見ることができます。

別の記事で詳細は触れていますが、ブロックチェーンの面白いところはこれらの根源部分を一般ユーザーが「検証」することができる点にあります。
"「信頼するな、確認せよ(Don't Trust. Verify)」"というマインドを持ってブロックチェーンのトランザクション履歴を見ることがその本質にふれる機会を作ってくれるでそう。

あなたの目に見えているものが本当にNFTになっているのか、ぜひエクスプローラーを通して確認してみましょう。

The Ten Thousandの触り方

Etherscanの前置きが長くなりましたが、ここからThe Ten Thousandの触り方について説明します。
冒頭に説明した通りThe Ten Thousandは、Etherscanを使ってERC-721トークンを触れることができる作品です。

■ The Ten ThousandのEtherscan
https://etherscan.io/token/0xbf48baaa34b79d3672435db929015d1893b64e09

まずこのThe Ten ThousandのERC-721トークンをEtherscanから発行してみましょう。
手順は以下の通りです。

  1. 中段の「Contract」をクリック

  2. そのの直下にある「Write Contract」をクリック

  3. その直下にある「Connect to Web3」をクリック

  4. その直下にある「1.mint」をクリック

  5. quantityの欄に発行したいNFTの量を入れる

  6. 青いWriteボタンをクリック

  7. Metamaskのポップアップにてトランザクションの許可

といった感じです。ERC-721トークン自体は無料で提供されていますが、発行にはガス代がかかります。自分が発行したときは1,000円かからなかったです。

ERC-721トークン発行のイメージ

こうして発行したERC-721トークンはTransfers欄などから履歴として見ることができます。

Transfers欄

またHoldersの欄ではHolderのトークン保有率が見れます。

Holders欄

またこのスマートコントラクトは書き込みだけでなく、読み込みすることもできます。
ERC-721トークンを発行した方はぜひ以下手順で読み込みもしてみてください。

  1. Contractタブを開く

  2. Read Contractを押す

  3.  5.tokenURIを開く

  4. 自分が取得したtokenidを入力する

  5. Queryを押す

※読み込みにはガス代かかりません。
読み込みの結果は自身の目で見てください 笑

このようにThe Ten Thousandはユーザー自らERC-721を触ることができる作品となっており、Etherscanをガチャガチャ触りながら色んなログを見ていってください。

またこの実装されたスマートコントラクトについては、公式のドキュメントからソースコードを見ることができます。

詳細が気になった方はぜひSolidityで書かれたコードについても見てみてください。

The Ten ThousandのEtherscanを触ってみての感想やTwitterスペース関連のツイートメモ

ここからは個人的にThe Ten Thousandを触ったときの感想ツイートのまとめです。ネタバレ内容も含まれているかもしれないので、ぜひご自身で触ってみてから読んでみてください。

なおToshiさんとwildmouseさんはこれからも月1回程度、このようなCryptoArtを発表されるとスペースでおっしゃっていました。今後の作品も楽しみです。それではまた!

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