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古代ローマ人の職業【食編】

古代人と言えば、遺跡とか生贄の儀式とか、連想させる方が多いと思いますが、実際彼らはどのような日常生活を送っていたのでしょうか?
今回は古代ローマ人に焦点を充てて、彼らの生活を支える『職業』をご紹介したいと思います。

⚠︎この記事はYouTubeでUPしたものをそのまま文章として残したものになりす。             これには聴覚に問題のある方にも共有する事を目的とした試みです。

動画はこちら↓
https://youtube.com/watch?v=EzDAshjk-0s&feature=share




【農夫】
・古代ローマは大変豊かな肥沃や最適な土壌が多く農場国として、栄えておりました。
そして農業こそが古代ローマ人を支えていたと言っても過言ではありません。農夫は一般的に平民が農地を持ち自作農として家族経営をしておりました。
中には小作農や奴隷を使って農業を行なっている家庭も多かったのです。
彼らは主に小麦やレンズ豆を中心に栽培・収穫をし生計を立てていました。
更にはオリーブやブドウ、イチジク等商品価値の高い作物まで果樹栽培もしていたのです。
【養蜂業者】
養蜂業とはハチミツを売る人たちで、古代ではハチミツは唯一の甘味料と薬の主成分であり、また扱える人が少なかったので養蜂業者は貴重な職種とされていたそうです。
彼らはイブキジャコウソウからミツバチを捕獲し、そのままミツバチのために花が充分咲いている場所まで行き蜜を集めさせました。
周りに花がなかった場合には、巣箱を持ったまま小舟で上流まで何キロも川を渡ったそうです。
・彼らは夜が明けた際にミツバチを巣箱から一斉に飛び立たせ、蜜を集めに行き巣箱に戻ってくると言うのを繰り返させたそうですね。
またミツバチに干し葡萄や乾燥イチジクを与えて体調管理を行ったり、巣箱には丁寧に樹皮・フェンネル・コルク・柳の枝を編んだものを作り込み、人間に見られない様配慮をしてあげたそうです。
因みに蜂蜜の採取は年2回行われ、夜空にプレアデス星団が見えると春の採取時期だったそうです。
採取した蜂蜜は陶製の壺に入れて煮溶かして蜜蝋を取り、それを高値で販売しました。
養蜂業はとても苦労する分、裕福になれる職の一つだった様です。
【料理人】
・古代ローマでの料理は奴隷が作っていると思われると思いますが、ちゃんと料理のみで生計を立てていた料理人も存在していました。
しかもこの時代の料理人は貴族や美食家を相手にするため格式が高く、ひとつの芸術スキルが求められました。
そのため料理人は高級取りだった様ですね。
また若く才能のある料理人は料理学校に行かせてもらえたそうです。
更に紀元前5世紀頃にはマニアックな料理本が出版された程、料理に関して貪欲に研究されていた様です。
【パン屋】
・古代ローマでは、パンは唯一の炭水化物を含んでいたので主食として日常生活には欠かせませんでした。
ローマの人々は品質の高いパンを好んでいたそうで、そのためパン職人は生地作りから手を込む等命をかけていました。
古代ローマ人のパンの作り方は
そんなローマ人から認められたパンにはラテン語で『primus』と言う極上を意味するスタンプが押されたそうです。
・そしてパン職人はパン屋で働くのが主流で、人気の職業だったためか、古代ローマで初の労働者団体とされ最大254軒のパン屋が加入していたそうですね。
因みに石臼で小麦を引く際によく細かい砂利も混ざるので、古代ローマ人はパンを食べる時に砂利を噛んでしまい歯が悪かったそうです。
【ガルム製造業者】
・ガルムとは魚の内臓や血をすり潰したものに塩や胡椒をふりかけ、発酵させた魚醤の事を指します。古代ローマ人はこのガルムをパンや野菜にソースやドレッシングとしてつけたり、はたまた蜂蜜菓子にまでかけて食べていたそうです。
当然臭いは相当強烈だったそうですが古代ローマ人はこのガルムを大変愛し、富裕層ではオーダーメイドで丸々としたイワシをふんだんに使ったガルムを作らせる程だったそうです。
ちなみに有名なガルム製造業者は、自前の窯でガルムを作りアンフォラと言う専用の壺にガルムを保管し、より完成度を高めました。
そのため販売・製造を徹底的に管理する事で、海を見下ろす斜面に豪邸を構えた程儲けていたそうですよ。
【魚売り女】
古代ローマでは魚売り女と言う売り子がおり、彼女たちの活動は夜明け前に港へ行き、魚を仕入れると日が登る前には市場へ戻り、魚を売っていたようです。
もし日中までに戻って来れなければ、車両をローマ市へ乗り入れることが禁じられていたため、ダミ声や値切られない様な機転の良さなど結構なスキルを求められました。
また彼女たちは川や海でとれた魚介類だけではなく、養殖した牡蠣やうなぎも売っていたそうですね。
【ワイン酒造家】
・言わずもがな、古代ローマ人はワインが大好き。
元々ブドウを育てていた人が酒造家になる事が多く本当にワイン好きな人がなる職業だったそうですね。
また古代ローマではワインの試飲会も行わる程、ワイン業は盛んでした。
そのためこぞって独自のワイン作りに励み、一般的な製造法としては秋頃に収穫したブドウを柳の籠に集め奴隷が音楽に合わせて踏み潰し、そこから果汁を絞りピトスと言う瓶に注ぎ発酵をさせたそうです。
また上質なワインと言うものもあり、それにはシナモンやパセリ、黒胡椒、はたまたアヘンと言う麻薬まで混ぜて製造していたとか。
古代ローマでのワインは飲み物でもあり、薬としても活躍していたので、人々にとってはそれが当たり前の飲み物でした。
【ファーストフード店】
・実はファーストフード店は古代からあったのはご存知ですか?
古代ローマではよく協議や祭典と言うイベント事が行われており、競技者も観客も合わせて何千もの人々が野営していたのです。
泊まり込みになると、やはり食料の確保が必要になってきます。
そこでポピナと言う、テーブルと椅子だけの簡素な造りをした屋外で軽食を提供していたようです。
因みに調理台にはドリアと言うカメを嵌め込みそこに乾燥させた食べ物や冷たい食べ物を保管していたそうです。
お客さんはそのままカメからとったり、また温めてもらってから食事を受け取っていたんですって。
主なメニューとしては、パンにレンズ豆・チーズ・そしてホットワインが主流だったそうですね。
またまたリクエストがあると、チーズ入りタコの串焼きとか油で揚げたものまで用意してくれたとか。
素晴らしい古代の食生活、一度体験してみたいものです。

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