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泣いてる?

キカ⭐️です。

会社員として勤めていた時はお盆は8月だと思い込んでいました。
私は関東に住んでいますが、関東の中でも7月、8月と地域によって違うんですよね。

我が家は8月にお盆を迎えます。
そして毎年、この時期にいろんなことを想うようになりました。


数年前の8月に友人の親族が亡くなり、心が少し落ち着いてからその友人に会う機会がありました。亡くなるまでの体調の変化や入院するまでの出来事、天に昇ってしまった時のことなどを聞き胸がキュゥっと痛くなりました。故人とは面識があったので、話を聞きながら走馬灯のように思い出したんです。


私も大切な人を亡くした経験があります。
だからどんな言葉をかけたらいいかなと私なりに考え、亡くなってしばらくしてからやってくる自分の心の変化、その時のもしもの対処方法など、いつもよりゆっくり、今はまだ理解できるほど平常心ではないだろうと思いながらも一応伝えました。


友人はいつもニコニコしていて、感情を思いっきり出すタイプではないんです。ずいぶん長い付き合いになりますがどんな時も本当に弱音を吐かず、目の前のことを的確に捉え処理していく、辛い事があって感情が多少揺さぶられても、冷静に判断しやることをやる。イヤな事があってもほとんど自分から言うことはないし、そのイヤな事そのものについて話す自分がマイナスの言葉を使うのを好まないと言うようなね、そんな人なんです。

故人の話をしながら目にうっすら涙を浮かべる姿を見て、


ちゃんと、、ちゃんとっていうかさ、泣いてる?
悲しい時には泣いてね。泣くの、我慢しないでね。
ね。

そう、言いました。


話を聞いていて一番感じていたのは、友人のぴーんと張り詰めた心だったんですよ。
亡くなってから随分経過していましたけど、なんていうかな、心が水でいっぱいになってるかんじ。出し切れてなくてずーっと停滞しているような、そんなかんじがしたんです。
元々の性格もよく理解しているからか、つい出ちゃった言葉でした。

目の前の友人は少しうつむいてたくさん涙を流しました。
頼れる人は周りにいるけれど、心の奥では誰に頼ることもなく、自分の感情に従って「涙を流す」ということをずっと我慢していたんだな、悲しみを抑えていたんだろうなぁ、そう思いました。

この時に私がかけた言葉が友人にどんな風に伝わったのかはわからないけれど、私は相手をたくさん感じ取ってしまうので、彼女の心の奥の見えてこない部分にある「我慢」みたいなものがとても苦しくなってしまったんですよ。相手の感情なのであまり心揺さぶるような言葉をかけるのは好きではないんですが、この時は考えて行動したのではなく、とても自然に、ふっと言葉に出ていました。

人の心が視えてしまうのはちょっと辛いな、と思うことはことあるごとにあるんですが、こんな言葉をかける時はとても自然だし、私の心からの言葉なので何か伝わったらいいなぁってね 思いました。
そして私が経験したこと。だからもうひとつ伝えました。

その悲しみは、必ず時間が解決してくれるから。
どんなに辛くても時間ってね、不思議なんだよ。
うん。。。
大丈夫だからね。


私のこの経験は比較的若い時だったので、あれから長い年月が経ち、友人や出会った人へ、この時以外にも何度か伝えたことでもあります。

また8月になりました。
時間が解決してくれたので私は大丈夫。
友人の心が、時間とともにやわらかくなっていきますように。




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