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疲れた

 
疲れた、何もかも投げ出したい
そんな日が何日も続いてて、いつもより繊細になってる気がする

就活、教習、課題、毎日こんなことに頭を支配されて
でもやる気は出なくてずっと何も変わらない

早く終わらせればいいのに
早く行動すればいいのに

でもやる気が出なくて
どんどん追い込まれて頭が痛くなって
結局毎日ため息と涙しか出ない

疲れて帰ってきても
待っているのは親たちの八つ当たり

自分の部屋へ逃げ込むけど
クーラーがなければ風通しも悪い
暑くて死にそう

インスタを見てもツイッターを見ても
楽しそうな人たちの投稿を見て卑屈になる

涼しい空間を求めて部屋を移ったら
バイトも部活も勉強もしない弟がテレビゲームをしている

 

私が中学生の時は運動部で大嫌いな運動を克服するため
毎日必死に頑張った

自力で起きてココアを飲んで朝練に行く

時々母に朝ごはんをねだると、母は決まってこう返す

「ママは眠いんだから自分でやってよ!」

高校生になってお弁当生活が始まった
母が三年間お弁当を作り、最後の日には手紙を入れる

そんなイメージは入学一ヶ月で消え去った

元々料理が得意ではない母
別にクオリティを求めてはいない
ただおにぎりの一つや二つでも握ってほしかった

愛情が欲しかったわけじゃない

周りの友達がお弁当を広げているのを見て
ただ少し羨ましかった

私はバイトで稼いだお金で
毎日おにぎりを二つ買って食べていた

時々お弁当をつくろうとも思った
でも家に食材はないし朝は時間もない

もやしを茹でて二段弁当の両段に詰めた

友達に笑われることが多かったけど
こんなことで笑ってくれる友達と楽しく過ごせたし
私は友達に恵まれていればそれでよかった

時々母に言ってみた

「お弁当、作ってほしい」

母はまた言った

「ママは眠いんだから自分でやってよ
高校生なんだからそれぐらいできるでしょ!」

わかってた

自分で作ればいいことも、母がそう言うことも

私は特別頭のいい高校に通ったわけじゃないけど
偏差値50くらいの平凡な学校に通っていた

徒歩と電車合わせて通学時間は50分ほど
定期代は母が払っていた

高校2年生になった頃
定期代を払わせているのに違和感を感じて
自転車通学に切り替えた

大きな坂道のある通学路を40分ほど漕いだ
自分で定期代を払えるほど私に稼ぎの余裕はなかった

 

私は時々こんな自分の高校生活を思い出す
弟の姿を見た時によく思い出す

私は現在大学四年生で、弟は高校三年生
私が通っていた高校よりはるかに偏差値の低い高校へ通っている

もちろん勉強はしない
テスト勉強も宿題も

そして部活もバイトもしない

親からも学校からも禁止されているわけではないのに
バイトをしない

それなのに弟はよく遊びに行ったりゲームを買う

稼ぎがないのになんで買えるのか

私はお金の出どころがわかっていた

離婚し、別居している父である
父は私と弟に甘い

私たちは毎週土曜日に夜ごはんを一緒に食べ
弟はそのまま父の家に泊まる

きっとその時にもらっているんだろう

私はそれを知った時も今も
ずっと納得がいかない

だったら私だってバイトなんかせずに
お金をもらって遊びたい

でもそれは申し訳ない気持ちになって
私にはできない

だからバイトせず父からもらったお金で
楽に生きている弟が私には理解ができない

弟を甘やかすのは父だけではない

母もそうである

私には中学の頃から朝食も弁当も作らなかったけど
弟には早起きしてまで作っている

きっと異性の子供だから可愛いのだろう

弟が中学生の時はあからさまだった

弟よりも先に私は起きて支度を始める
母に声をかければ怒られる

1人で電気もつけず準備をしていると
母は自分でかけた目覚ましで飛び起き
弟を起こしに行く

「朝ごはん何がいい〜?」

私へのセリフとは対照的なその言葉が毎日聞こえる

弟が高校生になっても母は変わらず
弟のために起き、弟のためにキッチンへ向かう

そんな2人を横目に私は洗面所で準備をする

私が洗面所を使っていたら、寝坊した弟が駆け込んできた
「私が使ってるんだから待って」
私がそう言うと弟が洗面所から出て代わりに母が入ってきた

「急いでるんだから貸してあげなさいよ
あんたは早く起きてたんだからもっと早くに使いなさいよ!」

そんなことを言われた日もあった

私は自分が使いたい時間に使うために逆算して起きてる
弟だって早く起きて時間に余裕を持って行動すればいい

私が母に言うと母は頭をかきむしりながら

「正論しか言えないと嫌われる人間になるよ!!!!!」

と怒鳴った

正論に対して返す言葉がなかったんだろう
私は呆れて黙って学校へ向かった

 

私は自分を不幸だとは思わない

こんなことがあっても死んでないし
話を聞いてくれる友達がいる

世の中には虐待を受けたり
もっと酷いことをされている子供たちがいる

そんな子たちに比べれば私は全然幸せだと思う

でもそれは比べたらの話

私みたいな虐待でも暴力でもない

だけど家でちょっと苦しい思いをしている

そんな子だっていると思う

訴えるほどでも通報するほどでもない悲しみ

他での出来事が重なって、辛くて苦しくて

どうしようもないけど親に相談できなくて

いっそ何もかも投げ出して死にたい

でも死ぬのは怖いし勇気がない


このどうにも言葉で表すことのできない辛さって

どうしたらいいんだろう

知恵袋に書いたりTwitterに書いたりYouTubeを見て泣いたり

抱える悩みは違くても、抱える苦しさに共感できる人は

きっと多いと思う


それでもまたこの苦しさを抱えたまま生きなきゃいけなくて

今日も明日も憂鬱だよね


もう疲れたよね


私たちが思い描く幸せに近づける日って

いつか来るのかな


辛くても生きなきゃいけない

そんな思いの同年代はきっと多くて

ネット上で共感しながらお互い励まして

そういう人たちと笑い合える場があったらいいのに

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