42 Tokyoをお勧めする方の属性について(2023/02/08)

はじめに

仏発エンジニア養成機関「42 Tokyo」ってどんなところ?
42 Tokyoをお勧めする方の属性について
を書いてから、2年と3ヶ月たちまして先日Common Coreをクリアしました。
※Common Coreとは
42のカリキュラムは2部に分かれており、第1部のことを「Common Core」と呼んでいます。「Common Core」はコンピュータサイエンスに関するあらゆるトピックを幅広くカバーする内容です。CommonCoreカリキュラムは最大1年半で修了しなければなりません。

Common Coreをクリアしてみたことを踏まえ、再度42 Tokyoをお勧めする方の属性について書きます。

結論

42Tokyoへ入学を考えている方々は、行く末はIT業界に就職/転職したいと考えている…と思っています。
それを踏まえまして、42 Tokyoは「2023年2月現在において」以下のような方にお勧めです。

  • 学生(学部学科は問わないです)

おすすめするか迷うのは以下の方です

  • 働いていない人(学生を除く)

以下のような方にはお勧めできません。

  • フルタイムで働いている人

  • 1年以内に就職したい人

  • 就職の支援を受けたい人

著者

42 Tokyoの第一期生(2020年2月のPiscineに参加、2020年6月下旬からカリキュラム開始)

学生にとってはとてもよい学習環境

おそらく学校のプログラミングの授業よりとても高度な内容を学びます。
例えば情報工学科であればsignal、pipe、forkを授業で学ぶ…と思うのですが、42ではsignal、pipe、forkを使ってみるというだけではなく、Bashのようなものを作ることになります。
学校で学ぶ内容をより深く理解することができます。

協賛企業の開催するイベントがあったり、DMMのVPoEやエンジニアの方、マネージャーの方になんでも聞けるセッションがあったりします。

※各IT企業は学生さん向けにいろんなイベントを開いていると思うので、この点について42にアドバンテージがあるかは自信がないです。自分はこの手のイベントに参加させて頂いてすごく新鮮でしたし、「ああ、この会社は/この方はこういう思想で仕事をしているんだなあ…」と学ぶことも多かったです。

学ぶ内容についてはこちらを参照してください。
※参照先が何を書いているのかさっぱり分からなくても問題ありません。

現在、情報系の学校/学部等に在籍している必要はまったくないです。
プログラミングをやってみたら楽しかったという方はたくさんいらっしゃいますし、もともと専門は情報工学でないけど、42Tokyoで学んで、インターンをへて、IT企業に就職した方もいらっしゃいます。

働いている人には厳しい

公式のFAQ・お問い合わせに書いてあるようにフルタイムで働きながら42の学生として学ぶのは非常に困難です。もちろん働きながら42をこなしている方もいらっしゃいますが生き残れるのは本当に極少数です。今まではオンラインでの学習がOKでしたが、2023年よりオフラインでの学習がメインとなりますので、さらに厳しいかなと思います。

1年以内に就職したいという方にはお勧めしません

最終課題以外はCS(Computer Science)を学ぶ課題ですので就職に直結しません。最終課題でバックエンドにNestJS、フロントエンドにNext.js等を使ってWebアプリを作るので、ここまでこなせば就職活動でアピールできる何かができるという印象です。
1年以内に最終課題までこなすのは、相当厳しいです。
ちなみに最終課題は結構つらいです。どんな課題かというと…

  • 2人でオンラインでPongができる

  • そのPongを観戦できる

  • 対戦相手を見つけたり歓談するためにChatができる

  • DMを送ることもできる

  • BANやブロックもできる

  • ユーザーの状態(online / offline / game中など)を表示できる

というものです。

直接的な就職支援はないです

就職を支援する制度はないです。
協賛してくれているスポンサーさんのイベントがあって、そのイベントを契機にインターンにいって、そのまま就職する…ということはありますが、積極的に支援してくれることはないです。自力で就職先を探す必要があります。
以上から就職の支援を受けたい人は就職の支援が受けられるスクールを検討された方がいいと思います。

学生ではないけど働いていない人は…おすすめするか迷います

おそらく時間はあるので、42Tokyoに入ってみてもいいかと思います。
入ってみて楽しかったらプログラミングに向いていますので、そのまま続ければいいですし、楽しくなければ別の道を行けばいいと思います。
これだけプログラミングが楽しいと思う人達が身近にいる環境ってなかなかないんじゃないかな…と思うので、プログラミングに向いていることがわかったら42は良い環境だと思います。
ただ、前述したとおり、直接的な就職支援はないので、課題をこなしている途中に、本当にこのまま就職活動に直結しない課題をやっていていいのか、就職活動はどうしようとか、焦るかもしれないです。

おわりに

東京の42が開校して3年になりますが、現在はまだ過渡期だと思います。
4月からオフラインが基本となるので、本来の42のやりかたの良さが生きてくるかもしれません。
今は学生さんにしか42Tokyoはオススメです!と言えないのですが…改善されて転職を目指す方々にもオススメできる組織になればいいな…と思います。


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