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メルカリの売り上げは人件費

私は貧乏生活をしてきたため、自分で稼ぐようになったらまず服を買いあさった。
新品を買うお金はないのですべて古着。

トップス、ボトムは500円、ロングコート、ワンピースは1000円という、当時の田舎町にしては画期的な店を見つけてしげしげと通った。
「均一価格」はほんとうに素晴らしかった。見る目さえあればお宝が掘り出せるのだ。
古着は神戸から来たもので、オールシーズンのアイテムが揃った。

当時はデパートやスーパーの処分セールでブラウス2980円、コート5000円が「激安」という時代。洋服は高かった。
そんな時に、常にセール価格の1~2割で買い物できる穴場を見つけてしまったのだ。私の少ない給料でも爆買いできる。
なーんにも持っていなかったオシャレ好きな乙女は狂喜乱舞した。
たちまち洋服は倍増し、家の空間を圧迫するようになった。
行くたびに5枚も10枚も買ってきて、1枚も処分しないわけだから当然だ。

それが数年続いて、私はヤフオクで服の転売を始めた。
無料時代は何でもよく売れた。最初の2カ月で30万円ぐらい稼いだ。

その後は売れ行きが落ちたが、「好きな服を買いまくり、高く売れそうなものや不要になったものは売る」という生活を私は続けた。

さらにその後「売れそうなものしか買わない」に移行。
今は「欲しい物だけ買う。不要になったものは徹底的に手放す(手放したい)」を実践している。したい、と思っている。

目も肥えたし、色んなものをすでに持っているので、服を見ても食指の動くものがほとんどない。
たまにあるけど、ほんとにいいもの、好きなものだけ選べていると思う。
昔は「すごく変」「面白い」「着てみたい」で買ってたから、バカみたいな服が山ほどあった。若気の至りです。

メルカリに移行して数年。服はあんまり売れないと思っていたが、売却済みリストを見たらけっこう売れてる。
こんなのあったな、これ売れた時嬉しかったな、、、と感慨にふけった。
残ってるもののほうが圧倒的に多いけど(笑)。
今、売れたものは200ちょっと。出品数は500ちょっと。
半分ほどが1年すぎても売れ残っている。

私はメルカリを始める時に「お金はないがモノだけはある。全部まとめて100万円で買い取ってもらえないだろうか」とムシのいいことを考えていた。
無理だと諦めていたが、コツコツと売って目標額の半分は達成できた。なかったはずのお金なのだから、すごいことだ。
ただ、まとめて買い取ってもらったわけじゃないから時間と手間がかかった。「なかったはずのお金」はたぶん、モノの対価ではなく私の人件費なのだ。ストレスもはんぱない。ずっとモノを抱えているわけだから。
そこをどう考えるかだ。マイナスなのかもね。

問題は、目標額は達成できそうなのに、まだ不要品が山のようにあること。

つまり、残りの不要品をすべて廃棄したとしても最初の思惑からしたら何の問題もないってことになる。
でも、あれもこれも、やっぱりゴミにはできない。
売るか、誰かに譲るかしたい。
この気持ちがほんとに曲者だし、私を不幸にしていると思う。

「売れそうにないし、自分も必要ない」と判断したものは、今は施設に寄付しているので徐々に減っていく。
スピードをあげよう。
好きなものだけ残して、幸せになりたい。
多すぎるものは人を不幸にする。


つらい毎日の記録