【特集】数量×単価成長から見るSaaS企業決算のポイント
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本記事は月次で更新をしている最新のSaaS KPIデータのダウンロード並びに11月に公表されたSaaS企業決算の解説コンテンツです。
SaaS企業の決算を理解したい投資家、スタートアップ関係者、SaaS事業に携わる方に向けた内容となります。
またKPIデータでは今回よりセーフィー、Photosynth、Uniposのデータを格納対象としています。
↓ SaaS KPI data Sample data(フルデータはページ最下部)
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SaaS上場企業 ARRランキング 2021年11月更新
10月下旬から11月中旬に公表された決算説明資料を反映させた最新のARRランキングは以下の通りとなった。
今回より、防犯カメラ・監視カメラのクラウドサービスを提供するセーフィー、入退室管理システムakerunを提供するPhotosynth、Fringe81から社名変更を行ったUniposをランキングの対象としている。
セーフィー、Photosynthは共に2014年創業の「ハードウェア×SaaS」企業だ。
セールスやマーケティング、バックオフィス系SaaS企業のIPOが多かった2019年前後から、最近ではバーティカルSaaSやAI、ハードウェアを絡めた案件が増え始めるなど多様なSaaS企業が上場を迎えている。
SaaS企業各社のARRに対する成長率は?
ランキングを基に主要SaaS企業のARRに対する現時点の成長率をマッピングした。
中央の青いラインはSaaS企業の成長目安として「ARR100億円ライン(ARR100億円時に成長率30%を基準点)」を引いている。
過去の米国、国内SaaS企業のトラックレコードとして、毎年"成長率"が8割程度に逓減する傾向が見られ、この平均的なモメンタムをARR100億円ラインに適用している。
この水準を上回れば、Sansan、サイボウズ、ラクスなどを超える成長スピードとなり、大きく下回れば、100億円の大台に達成しないか、達成に多くの年数を要することとなる。
9月に上場を行ったセーフィーはARR52億円に対し、70%超の成長と曲線を上回る位置にいる。足元の時価総額は1,576億円とSaaS企業屈指の評価を受けており、ARR100億円を射程圏内とする成長モメンタムが好感された結果と言えそうだ。
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