娘の志望校について親にキレた話

子供の志望校を私の親に伝えたところ、「A高校に行くのは無理なのね…残念ね」と言われたので、めっちゃキレた。今でも腹立つ。
A高校は、家から1番近い進学校。地元でそこ出身、となると、ちょっとだけ「おお〜」となる。
私はそのA高校出身である。なので、親の気持ちはわからんでもない。
私も、母校でもあるだけに少しだけその残念な気持ちはある。だから余計に腹が立った気もする。

何よりも、娘が志望校を決めて受験できるようになったことを、まず、喜んでほしかった。

娘はもともと、A高校よりも偏差値が上の高校を目指していた。小学校の終わりから塾に行って、頑張っていた。中2の2学期なんかはオール5を取った。
でも急に、中2の3学期から、不登校になった。
塾も辞めた。
今はいろいろと紐解いてきて理由もわかっているが、当時は家でも部屋からほとんど出ず、家族の誰とも話さず、理由もわからなくて、言葉通り途方に暮れた。どうしたらいいかわからなかった。
3年生になって、本人も自分でしっかり考えて勇気を出し、少しずつ学校に行くようになってきた。それでもしんどい日々は続き、通知表の合計点も10以上下がった。受験はどうするのか、本人は考えているのか考えてないのか、志望校は変わったのかかわってないのか、それもわからなかった。
夏休み直前、自分から「塾に行きたい」と言い、受験勉強も始めていった。
今の志望校は、偏差値で言うと、A高校よりは1、2ランクくらい下がる。が、ちゃんと見学に行き、不登校の原因となった自分の弱さもしっかり把握して、無理なく、ものすごく頑張ることなく通えそう、ということで、決めた。
一時はどうなることかと思ったときから比べたら、自分から勉強を頑張り、そこまで戻したのだ。

それを全部知ってて何を「残念」と言うのか。
娘は、不登校になったことについて、人前でスピーチしている。その録画を見といて、なぜそれを言えるのか。本人ではないが、本人の次にとても悩んだ私に。

私がものすごく怒ったのがわかったのか、親は「ごめん、そんなことを言うべきではなかった」と言ったあと、さっきのことがなかったかのように「あの子が受けられるようになったのがほんとにすごいよ」と、感慨を込めた言い方をしたのでさらにさらに、腹が立った。

私には、何を言ってもいいと思っているのだろう。
私もそうだろうけど、そうすべきでないことも、知ってはいる。世代の差だし、高齢の人に今から変われと言っても、それはとても難しいことである。

娘はきっと合格する。そして親は、合格を喜ぶだろう。ただ私は、その影に「A高校に行けなくて残念」という気持ちがあることがわかっているのだ。親にも、自分にも。