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魔法のことば

数年前までは、髪を伸ばしていた時期があった。

毛先をくるんと巻いたロングヘアーにあこがれをもっているのは、今でも変わらないのだけど、あこがれて素敵だな、と思っているものと、自分に似合うものが違うということはわかっている。もう45歳なのだ。
ぽつぽつと見えてきた白髪がだんだんと増えた。
ホルモンの影響なのだろうか、もともとあったクセが徐々に強くなってきた。

若い頃はずっとショートカットだった。
その当時とおなじように、あるときバッサリと髪を切ったら、ボス♀に、
「似合う〜〜〜!短いの似合う〜〜〜!」と絶賛されたので、それからはもうロングにあこがれて伸ばしたりしない、と決めたのだ。

つい先日、ボブくらいまで伸びてしまった髪を切った。
4回目の美容院で、3回担当してくれた美容師さん♂を指名した。
(実は美容院難民になってからは女性の美容師さんを指名することが多かったのだけど、この美容院で担当してくれた彼の施術が丁寧で、彼のポリシーも感じて、指名料が惜しくない)
いつも恥ずかしくてなかなかできないのだが、
「こんな感じにしてください」と写真を出した。

担当の美容師さん♂は、
この感じだと、ずいぶん切りますね・・・
前髪、ずっと作ってないですよね。これだとうしろからとって重めの前髪になるんですけど・・・と説明してくれたあと、こう言った。

ボク、一ノ瀬さんには似合うと思うんで、切っちゃいますね。


これ、魔法のことばだ。
あなたには似合うと思う、って。
おべんちゃらではないように感じさせる彼の美容師さんとしての技量も感じたのもあった。
前髪をつくるスタイルは、別の美容師さんには止められたこともあったから、今回もそうなるかと思っていたのに、こういう髪型になりたいなぁと思ったものをはずかしながらお見せして、それに近づけますよ、さらには似合いますよ(というか、似合わせますよ)と言ってくれて、そのうれしさは、自分の自分に対する肯定感が上がった、感じがした。


わたしはゲッターズさんの【五星三心占い】を毎年買っていて、自分の日々の選択の参考にしているのだけれど、今年はやたらと「ポジティブ」がキーワードのように感じた。
ポジティブなことばを、ポジティブな受け取り方を、ポジティブな行動を、と。
自分自身や、誰かの背中に手を添えて、ちょっと前に押してあげられるような、ポジティブな魔法のことばが、わたしの中からうまれたらいいなと思う。


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ちなみに・・・
ボス♂にはカリメロみたいと言われた。
自分では気に入っている。

※顔面はエフェクトです





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