ナツメ

ただの物書きです

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最近の記事

10/21

10.21 街はすっかりと秋の顔になっていた。 緑は残り少ない。黄、赤、茶 。 いわゆる秋色で溢れていた。 もしかすると私は秋の太陽がいちばん好きかもしれない 暖かく、きらきらとしている この瞳を瞼でしまったら、陽の光が優しく撫でてくれるような気がした そんな期待をして少しの間目を閉じてみた 陽の当たるベンチに腰を下ろす 肩に背負っているトートバッグを落とす 木立を風が抜けてゆく音がする こころがざわめく 頭上を蝶が舞う 鳥が囀る 水が流れる 陽だまりが私を包む それだ

    • 🪻

      どうにもならないことはたくさんある それでも地を這って生きていかなきゃだね だいきらいなせかいだけどね 明日も沢山愛されてやろうね

      • おふとんのはなし

        冬のお布団がとってもすきなんです。 一日を終えたひえひえの部屋からお布団に入る瞬間がたまらなく しあわせってこれだ〜!ってなるんですよ 今日は少し気温が落ちていてひえひえの足先をお布団に入れた時にふとそんなことを思い出しました 冬が近いね。 それじゃあまた明日。今日も一日お疲れ様 2024.10.20.23:30

        • 何か、忘れちゃダメなこと あったようなきがする

          わたしの救いは海にある

          わたしの救いは海にある。 八月は島へゆく。七時間もの長い時間をかけて。 僕はこの七時間を苦痛に思ったことがない。 ただ眺めるのだ。青々とした海を。 零時を回ってもデッキのベンチは埋まっている。 アルコールを片手に、賑わっている。 部屋に戻る。ほんの数時間程度、僕は眠る。 4:20 朝日が昇る 日の昇る直前、空は紫色に暖色を混じえた色になる。水平線の先から日は昇る。 朝がやってきた。今日がまわり始める合図だ。 自然はいつもわたしに夢を見せてくれる。 山や川、海、それから

          わたしの救いは海にある

          10/16

          心が埋まることに怯えるな。 首がしまっても呼吸が浅くても生きてゆく。 音楽よ、憂いを全て払ってくれないか。 僕の愛する人々の憂いを。 世界なんて変わらないままでいいよ。僕の愛する人々がどうか、自分は幸せになっていいんだと思えますように。

          すきなもののはなし

          綺麗なものがすきなんです 優しくてあったかい木漏れ日とか、言葉とか わたしの創る音楽な言葉も綺麗でありたい やさしくあたたかく、冬の陽光のような 色んな顔をする波のような ずっと ずっと そう思っています

          すきなもののはなし

          小説 : アトラス彗星

          「 星を見に行こう 」 きみからのメールはたった一言だけだった。 どうして突然星なんて。 あぁ、彗星かなんだかが降るんだっけな。 数時間前、そんなニュースが流れた気がする。 一体その星はどこで見れるのだろうか。 こんなにも明るい東京で星なんて。 「 いまいくよ 」 十月。 日中は未だ夏の暑さが居座っているものの、 日が落ちればしっかりとした秋だった。 「 随分涼しくなったね 」 「 うん 」 「 ね、次見れるのは八万年後だって 」 「 うん 」 「 八万年ってどのくらいだ

          小説 : アトラス彗星

          ナラタージュ(1)

          「どうしてか貴方の音はすぐにわかるの。」 そう、彼女は言っていた。  貴方の演奏は優しくて、繊細で。 暖かさと誰にも触れられないような寂しさを持ち合わせていた。 それはどういった音なのかと聞かれると、言葉で説明するのが難しいのだけれど。 初めて貴方の演奏を聴いたときはなんて優しい音だろうと心のざわめきを覚えた程だった。 知っていたはずのこの楽器はこんな声も持っていたのか、と。 いつの間にか出来上がっていた 固定概念とやらを、簡単に壊していった。  貴方と出会ったのは街角

          ナラタージュ(1)