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social punishment / social monitoringの時代。

数年前から、Z李による実業家M氏が関わった恵比寿テキーラ事件(2020年)やガーシーによる芸能界暴露(2021年)などダークヒーローによるネット上の制裁が始まった。2022年は滝沢ガレソなどのSNS上のインフルエンサーが芸能人のみならず一般人が関与する事象・事件をネットに晒す行為が普及してきた。

つい先日は電車内での痴漢行為の盗撮動画によって、加害者が住友商事という超エリート企業に務める従業員であることが滝沢ガレソを中心に広く拡散された。

デジタルタトゥーなどの言葉は既に一般的な用語として使われてきたが、ここにきてデジタルタトゥーの領域を超えて、時代は社会的監視・社会的制裁の時代に入ったのだなと実感する。

イーロンマスクが2022年10月にTwitterを買収し、ツイートの表示回数が見えるようになったこともこれに拍車をかけたのではないかと考える。

上記の痴漢事件の投稿も1月21日の投稿からまだ1週間経たないが表示回数は3700万超えと驚異的な数字がどの人にも見える形となり、滝沢ガレソの影響力・拡散力がどれだけ強いのか垣間見れる。

興味本位で見てしまう自分もいるし、痴漢という卑劣な行為に怒りを覚える自分、社会的地位のある人間がこういった行為をしたことに対する失望を感じ、罰さるべきであると思う自分もいる。だが、冷静になって考えた時に、こう言った社会的制裁を与える仲介人である滝沢ガレソのような存在は、制裁を受けた人間の反省や更生を提供することなど当然なく、晒された人物のその後の人間としての成長や可能性さえも奪ってしまう。

滝沢ガレソがそれをすべきなどという意見を述べるつもりもなく、むしろ、こういった情報を目にした個々人がどう考え、行動をするのか、それを想像するととても恐ろしい気持ちになる。

一個人としては、自分が接し、取り入れる情報を慎重に見定めなければならないと強い危機感を感じる。自分が認知したものが自分の意識を作るのであれば、自分という外的センサーがが置かれる環境をコントロールしなければいけない。

世界というものは認識できるものでしかなく、どういった世界で生きていくのかは、究極的に自分を満たしてくれるものを選択すればいいという時代になるのだろう。

それは真実に基づく清く正しい世界の場合もあれば、自分が好きなものだけ、自分がいいと思う真実かどうかは関係ない世界の場合もあるのだ。


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