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今朝、蟹が固まっていた。
多分自分より先に認識して、食べられちゃうかもと不安いっぱいだったのかもしれない。

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棒で鋏の外側をつつく。
声など無いが「あああああああ」って言っているようにみえる。スカートが長いので引っかけると嫌だから移動してほしいのだが相手にはしょせん伝わらない。

多分蟹的には死を覚悟しているであろう。口から泡をぶぐぶくさせている。そして「ああああああああ」って言っている感を更に出している。

鳥に食べられちゃうから草むらに逃げてよーと蟹に向かって言うけど伝わるわけも無い。
暫くしてあえて棒で戦うと逃げた。やれやれ。

仕事で少々げんなりする事が起きて、ぐったりしていた。今朝の蟹ほどの恐怖は無いけど。


職場には蟹がいるのだけど、動かない。

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元々はペン置きなんだけど、目薬を持っていただいている。ペンを持たせるとやたら力持ちになるというか、見てて少し疲れるのでほどほどなサイズの荷物を持っていただいている。

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今朝みた蟹はずいぶん真っ赤だったな。

自分は産まれて間もない頃、高尚なお坊さんに9のつく年に死ぬと言われた。9歳見事にスルー1999年も見事にスルーと9のつく年に遭遇する都度「お!今年か?」と待ち構えてしまう。

しかし直近の2019年もこうしてスルー。
次は59歳か。

昨日ぼんやりネット配信の映画を見てしまう。
タイトルは「パドルトン」意味は無い。というか主人公2名が付けたゲームの名前だから。

中年男性(ともに独身)2人が片方の部屋でご飯を食べたり映画を観たりする毎日は永遠に続いていきそうだが、片方が余命いくばくも無いことが判明する。

友人は安楽死を希望するので、その手伝いをして看取るまでの映画。

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こうして映画を観ている自分は一人。映画では友人が最期を看取るが、自分は残念ながら一人で野垂れ死にだ。

仕事人間なのも働いていれば、死体が腐りきる前に発見されるであろうと思っているからだ。映画のように知り合いが自分を看取る事は考えにくいので、映画は自分には夢物語に思える。

羨ましくもあり、またそんなうまい話はどれだけ前世で徳を積んだのかとも思える位ラッキーだと理解している。要するに大抵の場合孤独に死んで行く。


また近いうちに9のつく年がやってくる。

お土産にいただいたアザロ9という妖艶な中年女性が付けそうな香水でも枕元に置いておけば死体は多少は臭くないかもね。

自分に付けないのは、
この香りがあまりに自分からかけ離れすぎてて

正直真っ平ごめんな香りなのだ。


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