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俳句幼稚園 衣替え

結婚式に参列。両親と参列はこれで終了。
母の末の弟がやっと結婚したから。

兄は両親にべったり付いて回る。処世術に長けているのでお小遣いを貰うためならおべんちゃらも平気。

姉は社交性が高いので親戚の子と松の木に登って
服を汚す。母はカンカン。

自分居間の本棚からそっと本を抜き取ると
ひっそり静かな場所を探す。
小さな和室があるのでそこで壁に寄りかかって
本を読む。隣の和室がうるさい。覗くと祖母。

結婚式の参列後、祖母は押し入れの整理の途中がけを再開していた。遠路から来た子供たちに服を持たせてあげようと言っていた。

仕立てたスーツなどを次々と行李から出しては
素早く分けていく。

ステッキが出てきた。そっと置く。
靴箱も出てくる。
まあるい箱を取り出し開けて確認。
沢山の帽子が適当に重ねられていた。
パナマ帽だけで2つもある。

少し変色した帽子をじっと見つめ
手に取るとかぶるのかなと思ったら

キッとした顔でぐしゃぐしゃと力任せに潰す。

こっちを向いて

「スッキリした!」と笑顔で言った。






かの人のつく跡を撫でパナマ帽
かのひとのつくあとをなで ぱなまぼう


人生初推敲後
かの人のつけし跡なでパナマ帽
かのひとの つけしあとなで ぱなまぼう

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