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才能が無い人がいる世界

才能が無いです。
と言い切れる程度に才能は無い。
評価はBマイナス辺りだろうか。

困った事に
才能がある人と才能が無い人は同じ世界に居るが
全く違う場所に住んで居る。
そちらに行く事はない。
窓越しの世界より遠い。


愛らしく人気者にもなれず、
ふてぶてしく、たくましくもならず
寄せ付けない美しさなんてほじくりかえしても
出てこない。
何か別なものを生み出す才も無い。

産まれてきたとき親が言い放った
「余った粘土で作った子みたい」
が良く表している。


今窓の外は雪なのだけど、ここは海沿いなので
雪はしんしんと降らない。
冷えた屋根に降りてくる雪は一瞬屋根に弾き飛ばされる。
これも才能があれば、違う言い方なのだろう。


才能や魅力とは作られていくという話を昔聞いた。

今朝仕事でお客様にメールを入れる「資料が無いと出来ません」想像でやれる仕事じゃない。
つまり材料が無ければそもそも成り立たない。
才能も魅力も多分材料が必要なのだが、それが無い。

材料は外部や経験という話も聞くけど
木はあるが釘が無い。そもそもトンカチも無い。
無から有は不可能。
辛うじて人のかたちをしている自分の中身は何?


働く。
相当な時差出勤をしている。
まだ日も昇らない電車に人がぽつぽつと座っている。

暖房は効果が無く、足元が冷える。
首をすくめて皆眠ったふりなのか。

窓が段々明るくなってくる。
目的地も近く皆起きだす。
窓を皆一様にみる。


この人達と自分は同じ世界の人なのだろうか。
せめて今見えているものが同じである事を
願うばかり。

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