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私は弱いまま強くなった。


生きていくこと=強くなること。

どうしようも無いぐらいに「弱い」私にとってそれをする以外で生きてゆくことが出来なかった。ただそれだけ。分らなくていい、分からないほうがいい、こんな狂ったこと。
家庭環境、学生生活、社会人、どの環境に置いても強くなるしか無かった。ただ生きているというだけで、ずっと殴り続けてくる人間は世の中に存在するからだ。

「私」でなければ選択肢は他にもあったはずだ、けれども私にはそれ以外なくて、きっと最初の頃は、強く生きれば認められるとか愛されるとか幸せになれるとか、思ってた時期もあったはずだ。他人に「偉いね」「しっかりしてる」などと言われるほどに、もっと強くならきゃとか「怖い人だと思ってた」などと言われることがあって、もうどうしようも無くなったり。でも今は何だっていいい。そんな仮初では無く、もうここまで、こんなところまで、弱いまま強くなって生きて来た。

大きな綻びが出れば何度でもつぎはぎしてきた、まだ強くなれる、まだ強くならなきゃ、まだ強くなれる。それが呪いでも私の生きる方法になってしまった。今だってそう思っている。またもっと強くなれば、この世に居座れるかもしれない。それももう無理なのかもしれないを、何度も何度もやってきた。いつまで続くかな。

こんな枷は、もうどうしたって解ける事は、きっと死ぬ時以外ないのかもしれない。強くなるのは、生きる術だ。生きることは、強くなること。人間じゃなくなっても。

根腐れした植物みたいに、私は弱いまま強くなる。だから私は「強い」のだ。

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