多様性の国オランダ #モリゼミ
「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」
・多様性、寛容性、教育、働き方。その文化精神性はどこからきたか?
干拓地(ポルダー)を作り風水害を避けながら国土そのものを作ってきたオランダ。現在でも国土の30%は海面より低い。もちろん、だからこそ気候変動には敏感になる。環境保護などの意識が高いのには、合理的経済的な理由がある。
水管理委員会の長として、干拓地の周りを維持管理するダイクラーフ(dijkgraaf)の役職が置かれた。土地の存続や住民の生死に関わるものだったため、人々を徴発する強力な権限があった。労使協調やワークシェアリングなどを特徴とする現代オランダ独自の政治経済モデルは「ポルダーモデル」と呼ばれる
・オランダ、デンマーク、台湾などなど、官民連携が当たり前に動いている地域では、行政と住民が「サービス提供者/消費者」という片務的な形になっていない。
自分たちが担う・作る地域や公共、という脈々と培われた共通認識があるため、そこから議論をはじめられる。
https://corp.netprotections.com/thinkabout/2055/
・人材育成におけるリーダーシップの話と似ている。
一度でも何かの集団でリーダーをやった経験がある人は、人をまとめたり率いていく難しさと意義をよく知っている。だからこそ、次にチームメンバーになったときに、そこのリーダーを支えていくフォロワーシップを発揮することができる。
例えばサービスの提供/消費側を両方経験することで、自分たちの街だったり公共サービスを一緒に作り上げていくことができるだろうか。
それが特に行政と住民の関わり方でなくてもよい。
何より、どちらかがどちらかに一方的な要求をして攻撃している姿よりも、建設的に、優しく前進できるような気がしている。
つまるところ、揶揄的になってしまうが、「新卒で入った会社で会社と家の往復しかせずに定年まで勤め上げて隠居」ではなくて、
・複線的(転職や副業や趣味やPTAや親など複数の役割を同時に担う)
・双務的(サービス提供側と消費側、両方の経験をする)
・可逆的(学生→社会人→引退ではなく、いつでもどの役割も担うことができる)
みたいな働き方、生き方が日本に根付くことで、
いろんなことが「自分ごと」になり、その緩やかな当事者性が広がっていくことで、社会課題の解決という機運も広がっていくのではないかと考えている。
オランダに戻って、Metabolic Lab.
様々な実験的な取り組みで実証されたことを、市民ワークショップや教育プログラムに落とし込み、そこで蒔かれた種が普通のこととして世の中に広まっていく。
その学びは「義務、苦痛」ではなくて、「任意参加、楽しい」なのだ。意識高い人たちが眉間にシワを寄せて学ぶのではなく、子どもを対象にして「わかりやすく、楽しく」進めていくこの辺の進め方が、ヨーロッパは本当に上手い。ロジカルを土台にした、協働のためのアート、祝祭というか。。
・当事者意識と(歴史的背景、身体知?)
・全体性のデザインと(縦割り官僚的でなくてoutcomeの思想がある)
・楽しんで進められるUX(わかりやすい、楽しい)
このあたりは本当に凄いなぁ。。
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