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(つづき)船場での買い物、大阪らしさの体験?

 今回の目的は二枚刃で台が平らな下駄、駒下駄であった。ちらりと何かのブログで見た6号館という記憶だけを頼りに9号館から6号館まで歩き、もうすぐ5号館に着くというところで9号館の履き物屋さんを勧められた。9号館まで戻り、納得できる台と鼻緒に出会うことができた。お店で鼻緒をすげて貰っているあいだ、どうやってお店まで辿り着いたのかや夏祭りの予定に関してさりげなく的確に繰り出されるおじさんの小ボケに笑いながら過ごした。そこでのやりとりもそこまでのやり取りも全てが、時代が変われど、昔からお店と客のやりとりとはこんなものだったのではないかなぁと感じさせるものだった。
 ふと考えてみれば船場という名前からして大阪らしいのではあるまいか。細雪の舞台にもなっている船場はかつて多くの卸問屋や商店が並んでいたはずで、きっと、全国から運ばれてくる商品を載せた多くの「船」で賑わい活気に満ちていた「場」のはずである。今も多くの問屋が営業する船場センタービルには脈々と続くその場の活気が大々的に表へ出ずとも沸々と静かに感じられるような気がした。
 船場の周辺にはセンタービル以外にも商人の街、大阪を感じられる通りが多い。船場、なかなかである。

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