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採卵日

はじめての採卵となる。

病院

麻酔をかけるので、午前0時から絶飲食。

のどがかわいた、おなかがすいたと言いながら夫と病院へ行き、手術着に着替える。

いつもの診察台のようなものが真ん中にあって、部屋の中には10人弱の人たちが。

もうえらくなって私の担当から外れてしまった先生もいてくれて、ほっと安心する。

先生たちと、注射針を凝視するんですねなんて会話を交わしながら、あれよあれよという間に麻酔が投与される。

のどがスーッとするような感じがして、手術が始まる。

若干の痛み、鈍痛のようなものがあったけど、絶対見てよう!!と思っていたので、意識が遠のきそうになりながらもモニターをずっと見ていた。

採卵とその後

いつもエコーで確認している卵胞が見えていて、ひっぱられるように画面から消えていった。

先生たちも、それそれ、吸いとれたね、みたいな会話を交わしていたように思う。

その後の記憶はなく、移動用のベッドに移されたな、移動先でベッドに移されたなという感覚があっただけ。

途中で、ではご主人様、精液を採ってきてくださいという会話がなされていたように記憶している。その後か、その前か。一度主治医が来て、卵は8個採れたこと、そのうち4個は精子を振りかけ、残り4個は顕微授精させてみましょうという話を再びしていた。麻酔が効いていて、ちゃんと話を聞きたい、記憶に残したいと思っていたのだが、先生が2人見えていた。

麻酔でボヤーっとしていて、記憶があいまいだ。

それからしばらく寝て、トイレにも行けるようになって、ようやく帰宅の許可が下りた。

ボーっとしている感じがあると言ったら、「今日は旦那さんがいるから、もう帰っていいよと言っているだけ。一人ならまだ絶対に帰さない」とのことだった。

帰宅

あまりにおなかがすいているので、途中で寿司屋に行って寿司を食べるものの、メニューを見るのもつらいし、視線を動かすと酔いそうになるため、ひたすら机を見ていた。

お寿司も、最後の1つが食べられなかった。私は最後に一番おいしいものをとっておくタイプなので、とても残念だった。

頻繁に水を飲んでごまかしていたが、車を降りたら強烈な吐き気が襲ってきた。

瞬間、手持ちのビニール袋、側溝1、側溝2のどれにしようと迷った。

ビニール袋はきつく縛ってあるし、中には生理用品が入っている。それを道路にぶちまけたとして、間に合うか…

側溝1は吐きやすい位置にはあるが、きれいなおうちの玄関前だ。自分の家の前の側溝にゲロ吐かれたら嫌だよな…

かといって、側溝2は車のタイヤで半分が隠れていて、万が一失敗したら車に飛ぶ。それだけではない。車によって私が死角に入り、走ってきた別の車にひかれる可能性もあるのではないか…

申し訳ないとおもいつつ、仕方がないので側溝1に吐いてしまった。

最初は水、2度目もほぼ水、3度目でごはんが出てきた。悲しい。ご飯粒が側溝についてしまったけど、あいにく今日は晴れ…少しだけ、持っていたペットボトルの水で流したけど、ほとんどそのまま、その場を離れた。本当に申し訳ないことをした。

その後は、ただひたすら寝た。ずっと頭痛がとれなかったし、おなかの傷みもあった。

本当は外出予定だったのだけど、行かなくて良かった。でも、行けなかったことは本当に残念だ。

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