エッセイ:移動時間が1時間超えたあたりから楽しくなる、ことがある

遠出が好きだ。遠出して何かをするのはもちろん、どこか遠いところに行くというだけでもうたのしい。ワクワクする。普段の生活範囲から抜け始めた段階でもうなんか楽しくなってくる。
そうなると、目的地に行くまでの過程も楽しいと思えてくる。自分の中でもボヤッとしているが、大体1時間超えたあたりから楽しさの増え方が鰻登りになる。たぶん。いや、あんまりわからない。正直目的次第な気もするし、移動手段による気もする。

この間声優さんの朗読劇を見るためにところざわさくらタウンに行った時は、遠いし暑いしで移動途中でめちゃくちゃ面倒くさくなってしまった。
実は今このエッセイは実家に帰るために1時間以上乗っている電車の中で書かれているのだが、なんだか眠いし景色は田んぼだし腹は減ったしで帰りたくなってきた。

でも、昔だらだら1時間歩いて映画館まで向かった時は、運動嫌いなはずなのになぜか楽しかった。福岡のライブ会場に行くために朝7時の飛行機で向かった時は、始発の電車で飛行機に間に合わないことが発覚してわざわざ空港近くの宿を取る羽目になったが、それはそれで楽しかった。

改めて、楽しい移動が恋しい。帰ってきてくれあのワクワク感。このよくわからないだるさがあと数十分続くのを考えると嫌になる。誰か助けてくれ。あー、電車乗ってるのクソだるいなぁ。もうそれ以外の感情が無くなってきてしまった。美味しいご飯とか食べたい。電車降りて適当にご飯食べます。あと寝る。めちゃくちゃ寝る。

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